【2026年版】持株会を売却したら税金はいくら?取得費・特定口座・確定申告を実体験から解説

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こんにちは、nobu2394.comです。

会社の従業員持株会で長年積み立ててきた株式を、そろそろ売却しようと考えたとき、気になるのが「税金はいくらかかるのか」「何を取得費として計算するのか」「確定申告が必要なのか」という問題です。

私は20年以上、従業員持株会を利用してきました。2018年には自己拠出額が約617万円、奨励金の累計が約51万円、配当金の累計が約127万円に達していました。その後、2021年には実際に持株会から野村證券へ株式を引き出す方法を記事にしています。

現在は持株会由来の株式を保有していません。ただし、勤務先が推測される情報に関わるため、銘柄名や最終売却金額、本人の実際の納税額は公開しません。

この記事では、私自身の経験を出発点にしつつ、国内居住の個人が国内上場株式を持株会から引き出して売却する一般的なケースについて、国税庁と野村證券の公式情報からポイントを整理します。

※2026年10月時点の一般的な制度説明です。持株会の規約、口座の種類、取得時期、税務上の立場などで扱いは変わります。個別の申告判断は証券会社・税務署・税理士に確認してください。

この記事の結論

  • 持株会から証券口座へ株式を移すことと、売却して利益を確定することは別。
  • 一般的な上場株式の売却益には、原則20.315%の税率が使われる。
  • 売却益は「売却代金 − 取得費 − 売却手数料等」で考える。自己拠出額だけから単純に計算しない。
  • 持株会の「投資等報告書」「退会(引出)精算書」は、取得費の確認に重要。
  • 野村證券では、一般口座へ振り替えた後から特定口座預かりに変更できない。引き出す前の口座確認が大切。
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持株会の株を「引き出す」だけなら、売却ではない

まず混同しやすいのが、引き出し・振替・売却・出金の4つです。私が2021年に行った手続きでも、ここが最初に分かりにくかった点でした。

  1. 勤務先の持株会から、本人名義の証券口座へ株式を振り替える。
  2. 証券口座に入った株式を、必要に応じて売却する。
  3. 売却代金が証券口座で受け渡される。
  4. 必要なら、銀行口座へ出金する。

持株会から自分の証券口座へ株式のまま移すだけなら、通常、その時点で株式の売却益が確定するわけではありません。売却益の税金が問題になるのは、原則としてその株式を実際に売却したときです。

この4段階の具体的な手続きは、私の2021年の経験をもとにした別記事で詳しく紹介しています。

→ 【実体験】野村證券の持株会を現金化する方法|引き出し・売却手順

持株会を売却したときの税金は原則20.315%

国内上場株式を売却して利益が出た場合、一般的な個人の株式譲渡益には、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて原則20.315%が適用されます。

大事なのは、税金がかかるのが売却代金の全額ではなく、原則として売却益だということ。計算の基本は次のとおりです。

売却益 = 売却代金 − 取得費 − 売却手数料等
税額の概算 = 課税対象となる売却益 × 20.315%

【架空の計算例】100株を売却する場合

ここからは私の実際の売却記録ではなく、説明のための仮定です。

項目 仮定の金額
売却株数 100株
1株当たりの取得単価 2,000円
売却単価 3,000円
取得費 20万円
売却代金 30万円
売却手数料等 0円と仮定
売却益 10万円
税額の概算 20,315円

実際には取得単価、保有株数、手数料、同一年のほかの取引などによって結果が変わります。単純な例として「取得費を間違えると税額も変わる」と理解してもらえれば十分です。

参考:国税庁「株式等を譲渡したときの課税」、国税庁「譲渡した株式等の取得費」

最大のポイントは「取得費」|持株会の精算書を探そう

私が今回、特に重要だと感じたのはここです。持株会の株式は、毎月の拠出金、会社からの奨励金、配当金の再投資などによって、長期間に少しずつ買い増していることがあります。

そのため、「自分が給与から積み立てた金額」=「今回売却する株式の取得費」とは限りません。特に一部だけ引き出したり、以前から証券口座に株式を移していたりする場合は、売却対象の株式の取得単価を確認する必要があります。

国税庁は、従業員持株会で取得した株式について、「投資等報告書」「退会(引出)精算書」などに記載された「簿価単価」を基に取得費を計算して差し支えない、と案内しています。

確認する書類 何を見るか
投資等報告書 持株会の取得株式数、拠出金額、簿価単価など
退会(引出)精算書 引き出し時の取得株数、簿価単価など
特定口座年間取引報告書 特定口座で計算された年間の譲渡損益や源泉徴収税額など
売却時の取引報告書 実際の売却株数・売却代金・手数料等

「簿価単価」が書かれていない場合や、資料が手元にない場合についても国税庁は確認方法を説明しています。長年の投資記録をなくした場合でも、いきなり取得費をゼロとして計算するのではなく、まず持株会の事務局や証券会社に資料を確認したいところです。

参考:国税庁「従業員持株会を通じて取得した株式の取得費等」

取得費が不明なら「売却代金の5%」で計算できることもある

国税庁のタックスアンサーでは、昔に購入した株式などで取得費が分からない場合、同一銘柄ごとに売却代金の5%相当額を取得費とすることも認められると説明されています。

ただし、これは便利な近道として安易に選びたい方法ではありません。実際にはもっと大きな取得費がかかっている場合、取得費を売却代金の5%とすると、利益が実際より大きく計算され、税負担が増える可能性があります。

まずは保管している書類、持株会事務局、証券会社で取得費を確認するのが先です。

参考:国税庁「譲渡した株式等の取得費」

引き出す前に確認!「特定口座」と「一般口座」の違い

持株会から株式を引き出そうとする人にとって、引出し申請より前に確認してほしいことがあります。振替先の証券口座が「特定口座」になっているかどうかです。

口座の種類 売却した際の一般的な扱い
特定口座(源泉徴収あり) 証券会社が損益・税額を計算し源泉徴収。確定申告は原則不要(例外あり)
特定口座(源泉徴収なし) 証券会社が年間取引報告書を作成。原則、必要な確定申告は本人が行う
一般口座 本人が取得費・売却損益などを確認して申告に備える

野村證券の公式FAQによると、持株会から一般口座へ移した株式をその後に特定口座預かりへ変更することはできません。 特定口座にしたい場合は、持株会に一部引出し・退会を申請する前に、振替先の特定口座開設状況を確認するよう案内されています。

私は2021年に実際に持株会から野村證券へ株式を振り替えました。あの頃の自分にひとつ注意を伝えるなら、株価だけでなく「振替先の口座区分」と「取得費の記録」を事前に確認しておくことです。

参考:野村證券「持株会から振り替えた後、特定口座預かりに変更できますか?」、野村證券「特定口座と一般口座のどちらを選べばいいですか?」

持株会の売却益は確定申告が必要?

答えは「必ず必要」でも「必ず不要」でもありません。 振替先の口座区分や、同じ年のほかの株取引などで変わります。

特定口座(源泉徴収あり)の場合

源泉徴収ありの特定口座であれば、証券会社が源泉徴収するため、売却益についての確定申告は原則不要です。ただし、他の証券口座の損益と通算したい場合や、譲渡損失の繰越控除を利用する場合などには確定申告が必要です。

一般口座で売却した場合

一般口座では、証券会社が特定口座のように年間損益と納税手続を一括管理するわけではありません。取得費、売却金額、必要経費を自分で確認し、所得状況に応じて確定申告が必要か判断します。

ここで「会社員なら利益20万円以下は絶対に申告不要」などと決めつけるのは避けたいところ。所得税の申告不要制度の適用条件や住民税の申告、他の所得との関係によって扱いが異なるためです。

売却損が出た場合

上場株式等の売却で損失が出た場合、要件を満たす確定申告によって、ほかの上場株式等の譲渡益や、申告分離課税を選択した一定の配当等との損益通算、あるいは翌年以後3年間の繰越控除を利用できる場合があります。繰越控除では、その後の年も継続して申告が必要です。

参考:国税庁「特定口座(源泉徴収あり)とは」、国税庁「上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除」

20年以上持株会を利用した私の経験から

2018年当時、私の持株会では自己拠出額617万5,000円、奨励金50万7,500円、累計配当金126万9,139円という記録が残っています。さらに2021年には、取得金額約900万円に対して含み益が1,400万円以上ある時期もありました。

こうした数字を後から眺めると、持株会は会社員の資産形成に大きく役立っていたと思います。一方で、株価が上がった後の売却を考えるなら、利益だけでなく所得税・住民税、取得費、口座区分、資産集中リスクまで見る必要があります。

その後、私は持株会由来の株式を保有しない状態になり、資産形成の中心をインデックス投資などに移してきました。ただ、いついくら売却したのか、最終的な売却益はいくらだったのかについては、勤務先に関係する情報であるためここでは公開しません。

だからこの新記事では私の実際の納税額を推定して見せることはせず、公式資料で確認できる制度と、当時の私自身の判断を分けて記録することにしました。

昔の持株会の投資成績も、これから持株会とNISAのどちらを使うか考えている人には参考になると思います。

持株会の売却・税金でよくある質問

持株会から証券口座へ株式を移すだけで税金がかかりますか?

通常の株式振替は売却ではありません。原則として、譲渡益の課税が問題になるのは株式を売却して利益が確定した場合です。個別のケースは税務上の状況も含めて確認してください。

持株会から一般口座へ移した後、特定口座にできますか?

野村證券の持株会向け公式FAQではできないと案内されています。引出し申請前に口座区分を確認しましょう。

ずっと前の持株会で、取得単価が分かりません

投資等報告書や退会(引出)精算書などの「簿価単価」を探してください。資料がない場合の計算方法も国税庁が説明しています。まずは持株会事務局・証券会社へ確認することをおすすめします。

奨励金が8.2%だったら、売却益は自己拠出額との差額ですか?

そう単純には計算できません。売却する株式の取得費が重要で、どの株式を何株売るのか、買付単価などを確認する必要があります。

まとめ|持株会の株は「売却する前」の準備が大切

持株会の現金化を考えるとき、どうしても「今売ったらいくらになるか」に目が向きます。しかし実際に確認すべきなのは、売却価格だけではありません。

引出精算書の簿価単価、振替先の口座区分、売却益の計算、確定申告の必要性。 この4点を売却前に確かめておけば、思わぬ手間や誤解を減らせるはずです。

野村證券への振替・売却・出金の具体的な手順は、こちらの実体験記事にまとめています。税金の基本を確認したら、次は実際の手続きの順番を見てみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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