こんにちは、nobu2394.comです。
この記事を最初に書いたのは2019年2月。
当時の私は、人生で初めての確定申告に挑戦していました。
しかも、いきなりスマホを使ったe-Taxです。
何日かに分けて申告書を作っていたので、
「途中まで入力したデータはどうやって保存するの?」
「次の日、その続きからどうやって再開するの?」
という、ごく基本的なところから迷っていました。
さらに株式や配当金の入力画面では、
「総合課税と申告分離課税って何が違うの?」
という新しい疑問まで出てきました。
そこで、実際にスマホを操作しながら画面を保存し、備忘録として残したのがこの記事です。
それから約7年。
2026年になって改めて確認すると、e-Taxの画面は大きく変わっています。
一方で、意外なことに保存した申告書データから作成を再開する基本的な仕組みは今も残っています。
今回は2019年当時の画面を残しながら、
- e-Taxの保存データから再開する方法
- 総合課税とは何か
- 申告分離課税とは何か
- 上場株式等の配当ではどう考えるのか
を2026年の制度で答え合わせしてみます。
※この記事は、私自身が2019年に確定申告した実体験をもとに、2026年時点の制度を確認して整理したものです。税務上の取扱いは個人の状況によって異なりますので、実際の申告では国税庁・税務署・税理士等へご確認ください。
- 2019年、スマホで初めてe-Taxに挑戦していた
- 2019年当時の「保存データから再開する方法」
- 2026年現在も保存データから再開できる
- 保存データを読み込んだ後、株式の入力で止まった
- そもそも総合課税とは?
- 申告分離課税とは?
- 株を売った利益は原則「申告分離課税」
- ややこしいのは「上場株式等の配当」
- 総合課税を選ぶ場合
- 申告分離課税を選ぶ場合
- 「どちらが得か」は還付金だけ見ればいい?
- 2024年度から住民税の課税方式も所得税と同じになった
- 上場株式等の配当を申告する場合の注意点
- 米国株の配当についてはさらに外国税額控除が関係する
- 2019年に実際につまずいたポイントはこちら
- 2019年の記事を2026年に答え合わせ
- まとめ|e-Taxは便利になっても「税金の仕組み」は理解しておきたい
- 参考情報
2019年、スマホで初めてe-Taxに挑戦していた
この頃の私は、何本かの記事に分けながら初めての確定申告を進めていました。
前回の記事では、スマホ上で申告書を作り始め、途中でデータを保存するところまで進みました。
また、確定申告に必要な書類については、こちらの記事を2026年版に更新しています。
【2026年版】米国株の外国税額控除に必要な書類は?特定口座年間取引報告書と確定申告を整理
今回の記事では、まず保存したデータから申告書の作成を再開します。
2019年当時の「保存データから再開する方法」
当時の申告書作成画面には「データの保存」というボタンがありました。
こちらが2019年当時の画面です。

ここで一度データを保存し、後日続きを作成しました。
2019年当時は、まずe-Taxのサイトから申告書作成画面へ進みました。

「確定申告書を作成する」を選択。

そして画面下部の「保存データ利用」へ進みました。

続いて「作成再開」。

保存データを選択します。

私が当時使っていたスマホでは、ファイルを探すために「ドキュメント」を選択しました。

保存されているデータの中から、作成を続けたいファイルを選択します。

そして「保存データ読込」。

最後に「作成再開」を選択しました。

これで、前回途中まで作っていた申告書が読み込まれました。
当時は、
「ちゃんと昨日の続きから始まった!」
というだけでも少し感動したのを覚えています。
2026年現在も保存データから再開できる
この2019年の記事を読み返して、少し驚いたことがあります。
2026年現在も、確定申告書等作成コーナーでは途中まで作った申告書データを保存し、後から読み込んで作成を再開できます。
現在の国税庁の案内では、保存した申告書データは拡張子「.data」のファイルとして扱われます。
基本的な流れは、
- 確定申告書等作成コーナーを開く
- 「保存データを利用して作成」を選ぶ
- 「作成再開」を選ぶ
- 保存していた.dataファイルを選択する
- データを読み込んで作成を再開する
というものです。
画面デザインは2019年とは大きく違いますが、
「途中で保存して、後から続きを作る」
という基本的な考え方は今も同じです。
確定申告は一度に全部終わらせなくてもいい。
これは初めて申告する人にとって、かなりありがたい機能だと思います。
※この記事に掲載している画面は2019年当時のものです。2026年現在の操作画面とは異なるため、実際の操作では国税庁の最新画面をご確認ください。
保存データを読み込んだ後、株式の入力で止まった
無事にデータを読み込むことができ、2019年当時はこちらの画面まで戻ってきました。

ここから給与以外の所得や株式投資について入力していきます。
そして、初心者だった私の前に出てきたのが、
「総合課税」
「分離課税」
という言葉でした。
当時は、
「何を分けるんだ?」
というレベルです。
そもそも総合課税とは?
2026年の今、できるだけ簡単に整理します。
所得税は基本的に、対象となる各種所得を合計して税額を計算します。
これが総合課税です。
例えば給与所得など、総合課税の対象となる所得をまとめて、その人の所得に応じた税率を使って所得税を計算します。
つまりイメージとしては、
「いろいろな所得をまとめて税金を計算する」
のが総合課税です。
申告分離課税とは?
一方、所得の中には、他の所得と合算せずに別枠で税額を計算するものがあります。
これが申告分離課税です。
代表例の一つが株式等の譲渡所得です。
株式等の売却による譲渡所得等は、給与所得などとは区分して税金を計算します。
つまり、
- 総合課税=対象となる所得を合計して税額を計算
- 申告分離課税=一定の所得を他の所得から分けて税額を計算
というのが大きな違いです。
株を売った利益は原則「申告分離課税」
2019年当時の私は、まず株式の売却益を入力しようとしていました。
こちらが当時の画面です。

株式等の譲渡所得等については、現在も基本的に申告分離課税です。
つまり、
「株の売却益について、総合課税か申告分離課税かを自由に選ぶ」
という話ではありません。
ここは配当所得との違いを理解すると分かりやすくなります。
ややこしいのは「上場株式等の配当」
私が2019年に混乱した大きな理由がこれです。
株式の売却益と配当では、課税方式の考え方が違います。
2019年当時、配当金を入力するためにこちらの画面を開きました。

一般的な上場株式等の配当については、一定の場合、
- 確定申告不要制度を利用する
- 総合課税で確定申告する
- 申告分離課税で確定申告する
という選択肢があります。
ここが株式の売却益とは大きく違うところです。
総合課税を選ぶ場合
上場株式等の配当を総合課税で申告した場合、その配当所得を給与所得など他の総合課税の所得と合わせて税額を計算します。
国内法人から受ける一定の配当であれば、総合課税を選択することで配当控除を受けられる場合があります。
ただし重要なのが、
外国法人から受ける配当は、配当控除の対象にならない
という点です。
私が投資していた米国株の配当については、この点も考える必要があります。
申告分離課税を選ぶ場合
上場株式等の配当について申告分離課税を選ぶと、他の所得とは分けて税額を計算します。
2026年現在、申告分離課税の税率は20.315%です。
内訳は、
- 所得税・復興特別所得税:15.315%
- 住民税:5%
です。
そして申告分離課税を選択した場合、一定の上場株式等の譲渡損失と配当所得を損益通算できる場合があります。
一方で、申告分離課税を選んだ配当については配当控除を受けることはできません。
「どちらが得か」は還付金だけ見ればいい?
2019年の記事では、
「総合課税と申告分離課税の両方を試して、税額や還付金を比較し、得な方を選べばいい」
という趣旨で書いていました。
当時の確定申告書作成画面でも、入力後に課税方式を変更して税額を確認することができました。
これは考え方の入口としては分かりやすいのですが、2026年の今なら、
「還付金が多い方だけ見ればいい」
とは言い切りません。
理由はいくつかあります。
例えば、
- 配当控除を利用できる配当か
- 株式の譲渡損失と損益通算したいか
- 外国法人からの配当か
- 確定申告不要制度を利用するか
- 所得税と個人住民税への影響
などによって考え方が変わるからです。
2024年度から住民税の課税方式も所得税と同じになった
ここは2019年から大きく変わったところです。
以前は、一定の上場株式等の配当所得などについて、
所得税と個人住民税で異なる課税方式を選ぶ
という方法がありました。
しかし、令和6年度(2024年度)の個人住民税から、この取扱いが変わりました。
現在は、上場株式等の配当所得等について所得税の確定申告で選択した、
- 総合課税
- 申告分離課税
- 確定申告不要制度
の課税方式が、原則として個人住民税でも同じ課税方式になります。
つまり2026年現在は、
「所得税では総合課税、住民税では申告不要」
といったように別々の課税方式を選ぶことはできません。
2019年の記事を書いた頃とは、税金を比較するときの前提そのものが変わっています。
上場株式等の配当を申告する場合の注意点
もう一つ注意したいのが、申告する上場株式等の配当です。
一般的な上場株式等の配当について確定申告する場合、申告する対象の配当については、原則として総合課税か申告分離課税か、いずれかの方式を選択します。
また、一度選択して確定申告した後に、
「やっぱり別の課税方式の方が得だったから変更しよう」
と簡単に変更できるものではありません。
そのため、申告する前に制度を理解して選ぶことが大切です。
米国株の配当についてはさらに外国税額控除が関係する
私の場合、2019年当時から米国株の配当を受け取っていました。
米国株の場合は、日本国内の課税方式だけでなく、米国で源泉徴収された税金と外国税額控除についても考える必要があります。
この部分は別の記事で2026年版に詳しく整理しました。
【2026年版】米国株の税金を8年後に再確認|配当・売却益・外国税額控除と外貨MMF
また、外国税額控除に必要な書類についてはこちらです。
【2026年版】米国株の外国税額控除に必要な書類は?特定口座年間取引報告書と確定申告を整理
2019年当時の私は、
配当、売却益、総合課税、申告分離課税、外国税額控除
を一度に理解しようとしていたので、混乱したのも当然だったと思います。
2019年に実際につまずいたポイントはこちら
この後、実際にe-Taxで申告を進めていく中で、
- 年末調整済みでも給与所得を入力するのか
- 配当所得をどこへ入力するのか
- 総合課税と申告分離課税をどう考えるのか
- 住宅ローン控除の入力
- 外国税額控除の入力
など、さらにいろいろなところで迷いました。
それをまとめたのがこちらの記事です。
【実体験】初めてのe-Taxで還付54万円|初心者が迷った5つのポイントを2026年に答え合わせ
今回の記事とセットで読むと、初めて確定申告した当時の流れが分かりやすいと思います。
2019年の記事を2026年に答え合わせ
当時の理解を、2026年現在の制度で整理するとこうなります。
- e-Taxは途中まで作ったデータを保存できる → ○
- 保存した.dataファイルから後日作成を再開できる → ○
- 2019年の画面どおり操作すれば2026年も同じ → ×(画面は変わっている)
- 所得税は基本的に総合課税が原則 → ○
- 株式等の売却益は給与などと一緒に総合課税する → ×(原則として申告分離課税)
- 一般的な上場株式等の配当は一定の場合、総合課税・申告分離課税・申告不要という選択肢がある → ○
- 申告分離課税を選んだ配当でも配当控除を使える → ×
- 外国法人からの配当にも日本の配当控除を使える → ×
- 所得税と住民税で別々の課税方式を選べる → ×(2024年度の個人住民税から統一)
- 還付金が一番多く表示された方式を選べば必ず正解 → ×
7年前の記事ですが、保存データから再開する仕組みのように、今でも基本が変わっていないものがあります。
一方、住民税の課税方式のように制度そのものが変わったものもあります。
これが古い確定申告記事をそのままにしておくのが難しい理由です。
まとめ|e-Taxは便利になっても「税金の仕組み」は理解しておきたい
2019年、私は初めてスマホでe-Taxに挑戦しました。
途中で入力をやめてもデータを保存し、後から続きを作れることを知っただけでも、
「これなら少しずつ進められる」
と安心したのを覚えています。
そして株式や配当の入力を始めて初めて、
総合課税
申告分離課税
という仕組みを意識するようになりました。
2026年現在、e-Taxやマイナポータル連携は当時よりずっと便利になっています。
ただ、画面が便利になっても、
「なぜこの課税方式を選ぶのか」
まで自動的に理解できるわけではありません。
特に株式や配当がある場合は、
- 売却益なのか配当なのか
- 国内株なのか外国株なのか
- 譲渡損失があるのか
- 確定申告するのか申告不要にするのか
を一つずつ分けて考えると整理しやすくなります。
2019年には分からなかったことを、7年後の2026年にもう一度調べ直す。
このブログでは、これからも当時の経験を残しながら、一つずつ答え合わせしていきたいと思います。
参考情報
この記事の2026年時点の制度確認では、主に以下の国税庁情報を参考にしました。
- 国税庁|途中まで作成した続きから再開する方法
- 国税庁|No.2240 申告分離課税制度
- 国税庁|No.1463 株式等を譲渡したときの課税
- 国税庁|No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度
- 国税庁|No.1250 配当所得があるとき(配当控除)
- 国税庁|上場株式等の配当・譲渡所得と住民税の課税方式
※税制やe-Taxの画面・サービスは今後変更される可能性があります。実際に確定申告する際は、国税庁や税務署などの最新情報をご確認ください。

