米国株の上昇相場はいつまで?VTIの25年とS&P500の約100年を108通りの定義で検証【2026年】

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投資戦略・売買記録
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「米国株は2022年10月から上がり続けている。もう4年になるのだから、そろそろ下がるのでは?」

私も、その疑問が気になっていました。2018年から楽天VTI・楽天VYMの積立を続け、2020年のコロナショックも、2022年の下落相場も経験しています。実際に自分のお金を投資してきたからこそ、今の上昇相場がいつまで続くのか知りたくなります。

そこで過去の株価を調べてみたのですが、すぐに別の疑問が出てきました。そもそも、どこからどこまでを一つの「上昇相場」と数えるのか?

20%下落したら終了とするのか。それとも20%下落し、60日以上かけて底を打ったら終了とするのか。たったこれだけの違いでも、過去の強気相場の回数や平均年数は変わります。

今回は、VTI約25年とS&P500約99年の日次終値を使い、108通りの条件を切り替えられるオリジナルのシミュレーターを作りました。私自身の8年間の投資経験とも照らし合わせながら、2026年10月時点での「答え合わせ」をしてみます。

株価データ基準日:2026年10月19日(米国市場終値)。この分析は過去の価格の分類であり、将来の下落時期を予測するものではありません。

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先に、私自身の8年間の投資を振り返る

私が楽天VTIと楽天VYMの積立を実際に始めたのは2018年8月。最初は月10万円でした。設定に失敗して、予定どおり買えていなかったこともあります。当時の経緯は、2018年に月10万円の積立を始めたときの実体験に残しています。

2020年にはコロナショックを経験し、米国株を追加購入しました。そのときの判断はコロナ暴落で米国株に1,200万円を投入した記録で詳しく振り返っています。そして2022年1月には毎月の積立を40万円に増額。その後の2022年の下落でも積立を続けました。

では、8年後の2026年はどうなったのか。2026年10月2日時点で、保有する楽天VTIと楽天VYMの投資信託分を合計すると、次の実績になっています。

投資信託(合計) 評価額 評価益
楽天VTI+楽天VYM 約3,671万円 約+1,682万円

本人の保有状況を記録した2026年10月2日時点の数値(正確には評価額36,705,657円、評価益+16,821,980円)。本家VTI・VYMなどの米国ETFは含めていません。現在の相場上昇率や、2022年だけの投資利回りを示す数字ではありません。

スクリーンショットと商品別の金額は、別記事の2018年の投資方針を8年後に検証した記事に載せています。この記事では口座の詳しい内訳を繰り返すよりも、下落相場を何度も経験してきた自分が、今の上昇相場をどう考えるかに焦点を当てたいと思います。

先に結論:相場の「平均年数」は定義を変えると変わる

まず、実際のVTIを使った検証結果です。どの条件も同じ日次終値データに適用しています。

下落相場の定義 終了済み強気相場 平均年数 直近の起点
20%下落(日数条件なし) 7回 2.52年 2022/10/12
20%下落+60日以上(高値→底値) 6回 2.96年 2022/10/12
15%下落+30日以上(高値→底値) 12回 1.63年 2025/04/08
20%下落+180日以上(高値→底値) 2回 9.06年 2022/10/12

VTIの日次終値、2001年6月15日〜2026年10月19日。今回の独自判定ルールによる過去の実績。進行中やデータ開始途中の不完全な強気相場は平均に入れていません。20%+180日の平均は2例のみなので、統計的に不安定です。

同じ2026年10月でも、ある定義なら2022年10月から強気相場が継続中。別の定義なら2025年4月から新しい強気相場が継続中。これが今回、最も面白いと感じたところです。

「20%下落したら終わり」は本当に唯一の定義なのか?

一般的には株価指数が高値から20%以上下落することが弱気相場の目安とされています。一方、「何日間で下落したか」「元の高値まで何日かかったか」を条件にすることもできます。米国SECのInvestor.gov:Bear Marketも参考にしつつ、本記事では次の3種類の期間の測り方を比べています。

測り方 期間を数える範囲 読み取れること
A:高値→底値 高値の日から底値の日までの暦日 急落と長期下落の違い
B:高値→高値回復 元の高値に戻るまでの暦日 下落後の回復の遅さ
C:下落率以下の滞在 指定した下落率以下に連続していた最長取引日数 深い下落が続いた長さ

例えば「20%+180日(A)」は、20%以上下落し、高値から底値まで180日以上かかった場合。「20%+回復180日(B)」は、20%以上下落したうえで元の高値に戻るまで180日以上かかった場合です。同じ180日でも、見ているものが違います。Bでは高値未回復の下落は判定保留になります。

コロナショックを「上昇相場の終わり」と呼ぶか?

VTIは2020年2月19日から3月23日にかけて、終値ベースで約35%下落しました。高値から底値まで33日という非常に速い下落です。

選んだ定義 2020年の判定
20%下落だけ 上昇相場の終了
20%下落+30日以上(A) 上昇相場の終了
20%下落+60日以上(A) この条件では継続扱い

33日間で約35%も下がった事実は、どのルールでも変わりません。だから「60日ルールでは終了しない」と言っても、暴落が軽かったという意味ではありません。相場を何回に区切るかという統計上の話です。

当時の実際の売買については2020年の投資記録に譲りますが、後から底値を知っている今と、下げている最中では、相場の見え方がまったく違いました。

2022年10月の底値から、今も上昇相場は続いている?

VTIの2022年10月12日の終値は179.30ドル、2026年10月19日は375.54ドル。両日の価格を比べると約109.4%上昇しています。

ただし、その間ずっと一直線に上昇したわけではありません。2025年2月19日から4月8日には、約19.6%の下落局面もありました。20%下落なら区切りにならない一方、15%下落+30日以上なら2025年4月が新しい上昇相場の起点になります。

ここで示す約109.4%は、あくまでVTIの米ドル建て価格上昇率です。私が毎月買い付けた楽天VTI・楽天VYMの実際の利回りではありません。

実際に定義を変えてみよう:強気相場シミュレーター

下落率、必要日数、日数の測り方を変えると、ピンクの下落帯と強気相場の一覧・平均年数が切り替わります。まずはVTI・20%下落+60日(A)・対数軸で試してみてください。

特に見てほしいのは、表の「直近4回」「直近5回」「全期間」の切り替え。終了済みの相場を新しい順に見られ、現在進行中の相場は最終行に「継続中」と表示されます。今の相場は平均の計算から除外しています。

グラフの薄いピンクの帯は、選んだルールで「相場の区切り」と認定した下落の高値から底値までの期間。スマートフォンでは二本指で時間軸(X軸)だけ拡大・縮小でき、価格軸(Y軸)は固定です。

nobu2394.com / 相場定義の感度分析 / 実際の日次データ

米国株の強気相場は何年続く?

VTI約25年・S&P500約99年の日次終値で検証。「下落率 × 下落期間 × 定義」を変えると、過去の強気相場は何回・何年になるのか。

投資助言ではなく歴史的な分類の研究。未来の下落・上昇を予知するものではありません。

① データを選ぶ

Date列とClose列が必要。入力された価格は外部に送信しない。

VTIは米国ETF、S&P500は配当を含まない指数値。S&P500の1957年以前は過去に遡って再構成された系列。両系列とも2026年10月19日の終値まで収録。以後の営業日は未収録。配当を含むAdj Closeは使用していない。

② あなたが「下落相場」を定義

高値から最安終値までの下落率

0日は日数条件なし

Aは下落する速さ、Bは回復の遅さ、Cは深い下落が続いた日数を測る。Bは高値未回復なら判定保留。Cは営業日、A/Bは暦日。

選んだ下落率と同じ%だけ底値から反発した時点で、過去の底値を後から確定。20%下落を選んだら、20%反発が一つの区切り。この条件は公開し、計算に固定する。

高値は「前回認定された底値以降の最高終値」。過去の史上最高値を更新する必要はない。

この設定では、何を下落相場と数える?

代表的な設定

定義上の注意: すべての計算は過去の値動きを後から分類する分析。反発によって底値を確定するため未来の価格情報を利用しており、売買シグナルではない。「B. 回復まで」は元高値を回復していない局面は判定保留。Cの期間は営業日、それ以外は暦日。底値の確定方法も一つの定義であり、唯一の正解ではない。

③ 結果:定義を変えるとどうなる?

完成した強気相場
—
冒頭・末尾の不完全区間を除く
平均継続年数
—
将来の予想値ではない
中央値
—
極端な期間の影響を抑える
データ最終日までの継続
—
判定待ち
最短:—最長:—完了済みの強気相場のみ
ピンクの帯=今回の定義で「相場の区切り」に採用した高値→底値の期間
グラフの時間軸(X軸)のみ拡大・縮小
全期間

二本指で横方向に拡大・縮小 / 一本指で左右に移動 / Y軸は常に固定

④ 全組み合わせを比較

下落率6水準 × 日数6水準 × 測り方3水準=108通り。下の36マスは現在選んでいる「期間の測り方」での結果。上:完成した強気相場数 / 下:平均年数。各マスを押すと設定が変わる。

⑤ 主要な下落局面

直近を先に表示。定義を満たすと「終了認定」。

高値→底値下落率日数A判定

⑥ 終了済みの上昇相場+現在進行中

終了済みは新しい順に表示し、最終行に現在の相場(継続中)を表示します。「直近4回・5回・全期間」で過去の平均を比較できます。

終了済み・直近5回—平均継続年数
同じ対象の中央値—極端な値の影響を抑える

現在進行中の相場は平均・中央値に含めません。

始まり終わり期間値上がり

注意:ここでの「直近4回・5回の平均」は過去の完成済み相場の実績。現在の相場があと何年続くかを予測するものではありません。現在の年数・上昇率はデータ最終日時点の暫定値です。

⑦ 出典・データ接続・計算上の限界

この画面はユーザー提供の日次CSVを使用し、2026年10月19日(米国市場営業日)の終値まで反映。 VTIは2001年6月15日から、S&P500は1927年12月30日から。以後の日付は未収録。

配当、円ドル為替、税金、手数料は含まない。高値・底値からの再分類は売買可能だった時点の情報を超えている。特にS&P500の1927〜1957年部分は、現代のS&P500との比較では系列の歴史的な連続性に注意。第三者公開CSVを元にしており、VTIは2001〜2026年3月の既存CloseへStooqの2026年3月9日以降を接続。S&P500は2019年12月24日以降をFREDで接続。VTIのStooq過去値は配当等の調整方法が異なるため、重複期間を上書きしていない。S&P500は重複期間に2019年8月12日だけ1.05ポイントの差があったため従来値を保持。

ここでは「今回選んだ%以上の下落が起き、底値から同率%の反発を確認したら底値を確定する」という統一ルールを採用。高値から底値までの期間、元高値回復までの期間、深い下落帯での日数を切り替えられる。以前の版の「相場転換型/最高値更新型」とは判定エンジンを変更したため、統計値を直接比較しないこと。

ここでいう条件付き残り期間は、完成済みの強気相場で「既に同じ長さを生き残っていたケース」のその後の期間を集計したもの。過去の分布を表示しているだけで、予想確率ではない。

nobu2394.com | 実データ更新版v5(2026-10-20作成)|データ提供:ユーザー提供CSV・Stooq・FRED。投資判断の保証なし。

※2026年10月19日までのデータを内蔵しています。これ以降の相場は反映されません。操作しても証券取引などは行われません。

VTIの約25年だけでなく、S&P500の約100年も見る理由

VTIは2001年以降の実データなので、終わった強気相場の標本は多くありません。そこで、長期比較のために1927年12月末からのS&P500系列も用意しました。なお1957年以前には後から再構成された指数値が含まれ、VTIとS&P500は同じ商品ではありません。

20%下落+60日以上(A)の設定では、終了済みの上昇相場はVTIが6回・平均2.96年、S&P500が24回・平均2.98年。ただし平均が似ているからといって、将来の期間まで一致するわけではありません。

「100年の平均」と「直近4回・5回の平均」は、どちらも見る価値があります。長期ではいろいろな時代を含められる一方、直近数回には最近の市場環境が反映されています。ただ、直近4回・5回は少数例で、一つの長期相場に平均が強く左右される点にも注意が必要です。

また、同じS&P500でも縦軸が通常目盛りか対数目盛りかで印象が変わります。この点はS&P500を通常チャートと対数チャートで比べた記事でも詳しく紹介しています。

8年間投資してきて、私が今回いちばん考えたこと

2018年の私も、「米国株はもう上がりすぎかもしれない」と感じたことがありました。その後、2018年末、2020年、2022年と、何度も大きな下落を経験しています。

一方で、今こうして過去の価格を並べると、どこが高値でどこが底値だったか、すべて分かっています。でも、その瞬間に正解が分かっていたわけではありません。

私が2018年から積立を続け、2022年に積立額を増やしたことと、今回のシミュレーターから計算できる「過去の平均年数」は、分けて考える必要があります。過去の区切りを細かく研究することは面白い。でも、平均3年だから4年続いた相場が明日終わる、というわけではないのです。

では、現在の上昇相場は「あと何年」続くのか?

単純に「過去の平均年数-現在の経過年数」で残り期間を出すことはできません。すでに4年続いた相場について考えるなら、過去に少なくとも4年続いた相場だけを取り出して、その後の期間を調べる必要があります。

今回のVTIでは、その対象になる完成済み相場が少ないので、残り年数を信頼できる数字として示すことは難しいと判断しました。直近4回・5回の平均についても同じです。過去の実績は、未来の期限を保証しません。

私自身は、下落がいつ来るかを決め打ちするより、今後も自分の資金計画に合う範囲で投資を続け、下落時にも対応できる現金余力を大切にしたいと考えています。

計算方法とデータの注意点

  • 日次終値を使用し、配当再投資・円換算・税金・手数料は含めていません。
  • 下落率は10〜35%(5%刻み)、日数は0・30・60・90・120・180日、期間の測り方は3種類。6×6×3=108通り/銘柄です。
  • 下落候補は選択した下落率への到達で抽出し、底値はその後同じ割合だけ反発した時点で事後的に確定する独自の補助ルールを使っています。
  • 条件を満たした下落の直前の高値を一つ前の強気相場の終わり、底値を次の強気相場の始まりとして後から分類しています。
  • データ開始前から続いているかもしれない相場、現在進行中の相場は、終了済み強気相場の平均には含めません。
  • VTIは2001年6月15日〜2026年10月19日、S&P500は1927年12月30日〜2026年10月19日。異なる提供元の系列を接続しているため価格調整方法の差と再配布条件には注意が必要です。

このシミュレーターは、過去の相場に自分で定義を当てはめるための道具です。将来の暴落を知らせる売買シグナルではありません。

まとめ:定義と実体験、両方から見ていく

2018年から投資を続けてきた私にとって、2022年10月からの上昇相場があと何年続くのかは、単なる知的好奇心ではありません。

ただ、今回分かったのは、「その上昇相場がいつ始まったか」さえ、下落相場の定義によって変わるということです。2020年のコロナショックを一つの区切りにするか。2025年の調整を区切りにするか。その判断によって平均年数も変わります。

シミュレーターでは、ぜひ「直近4回・5回」と「全期間」を見比べてください。そして、終了済みの相場と最後の「継続中」の行を並べて、自分ならどう考えるか試してみてほしいと思います。

私はこれからも投資を続けながら、今回の2026年10月の検証を、数年後にもう一度答え合わせしたいと思います。

投資商品の違いを整理したい方は、楽天VTIとS&P500を8年間の投資経験から比較した記事もご覧ください。


参考:Investor.gov:Bull Market/Investor.gov:Bear Market/FRED:S&P500。VTI・S&P500の日次終値は別途取得したCSVを使用。データの利用・再配布条件は公開前に確認が必要です。

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