半導体株は今から買いか?AIバブルへの不安とSOX急落、SOXLで「含み益964万円→含み損100万円」を経験した私【2026年】

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半導体株は今から買いか。AI半導体チップとSOXLの投資体験を表現したアイキャッチ画像。含み益964万円から含み損100万円までの変動を経験した2026年の記事。 投資戦略・売買記録
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「AIやデータセンターがこれからも成長するなら、半導体株は買いなのでは?」

そう考える一方で、2026年10月、米国の半導体株は大きく調整しています。日本でもアドバンテストや東京エレクトロンの値動きが、日経平均を左右するほどの存在感を持つようになりました。

私にも半導体株には忘れられない経験があります。半導体の3倍ブルETF、SOXLを約400万円規模で保有していたのです。買った値段はおおむね17ドル、売った値段は34ドル前後と記憶しています。利益を出せたのに、その後の急騰を見て「もっと持っていれば」と考えました。

ただ、今回、証券会社の月次記録とSOXLの日足を突き合わせると、そんな単純な話ではありませんでした。私は途中、含み益964万円から含み損100万円への転落を経験していたのです。

この記事では、自分の実際の運用記録を出発点に、「半導体産業の成長」と「半導体株を買うこと」は同じなのかを考えます。

先に結論: 私は半導体産業の超長期の成長には期待しています。それでも、SOXのような半導体指数に連動する商品もSOXLも、半導体という一つのセクターに集中して賭ける点は同じです。私の投資哲学では、これはアクティブな判断を伴うサテライト投資。生活や長期資産形成の柱にはせず、仮に投資額がゼロになっても生活に影響しない範囲に抑えるべきだと考えています。

調査基準日:2026年10月21日。SOXLの日足は10月20日終値まで。実績は本人提供のMONEX VIEW月次Excel、株価推移は本人提供のStooq日足CSV。未確認の約定日は断定していません。

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私がSOXLを保有していた約3年半――数字を見て驚いた

SOXLは、米国の半導体関連株指数の1日当たりの値動きの3倍を目指すETFです。私は長期積立の主力としてではなく、値動きの大きい銘柄を楽しむサテライト枠として保有していました。

先日、自分が実際に使っていた証券会社の資産推移データを取り寄せて確認しました。記憶では投資額は約400万円。月次記録からは、2022年11月に保有数が1,530株となった時点で、取得額相当が約358万円と分かります。資金投入額の記憶と、この画面上の取得額相当は区別して書いておきます。

月次記録 保有株数 円換算評価額 評価損益
2022年4月 350株 約100万円 −31万円
2022年11月 1,530株 約248万円 −110万円
2023年3月 1,530株 約364万円 +6万円
2024年6月 1,530株 約1,323万円 +964万円
2025年4月 1,530株 約258万円 −100万円
2025年8月 1,530株 約640万円 +282万円

2024年6月から2025年4月までに、円建て評価額は約1,065万円、約80.5%も減りました。ところが、保有株数は1,530株のままです。上昇局面だけではなく、この激しい下落も保有したまま経験していたことになります。

2025年8月の月次記録には保有があり、9月の記録では保有の表示がなくなっています。したがって、売却はその間だった可能性が高いものの、約定日は別途確認が必要です。34ドル前後で売却したというのは私の記憶で、証券口座の約定履歴で確定した数字ではありません。

何より興味深いのは、これだけ耐えても、その後の値上がりを見れば後悔してしまうということです。

SOXLの日足と、私の保有期間を重ねてみた

SOXLの日足終値を通常軸で表示。2022年の買い増し、2024年6月の評価益964万円、2025年4月の評価損100万円、2025年の売却目安を矢印で示したグラフ。
図1|SOXLの日足株価(通常軸)。2022年の買い増しから2025年の売却時期までを、実際の月次損益とともに表示。青い線はドル建て終値、評価損益はMONEX VIEWの円建て月次記録。売買価格・日時は約定履歴による確定値ではありません。

通常軸では、2026年の急騰が目立つ一方、私が保有していた2022〜2025年の値動きが少し小さく見えます。

SOXLの日足終値を対数軸で表示。2022年から2025年の保有期間における急騰と急落、含み益964万円から含み損100万円への転落を示したグラフ。
図2|同じSOXL日足を対数軸で表示。同じ縦幅が同じ変化倍率に相当するため、上昇・下落を割合で比較しやすい。丸印と矢印は当時の月次記録に対応させた参考位置で、円換算の評価損益とドル建て株価は一致しません。

対数軸にすると、例えば10ドルから20ドルの「2倍」と、50ドルから100ドルの「2倍」が同じ高さの変化として描かれます。SOXLのように何倍にも上昇し、急落する商品には、通常軸と対数軸を両方載せる意味があると思いました。

なお、円建て評価額には為替変動も含まれます。グラフのドル建て株価と、私の円建て損益は一対一には対応しません。また、月次評価額の数字を、その月の特定の日に約定した価格と誤解しないようにしています。

「もし10倍まで持てていたら」――その計算は簡単、実行は難しい

SOXLの日足データでは、2026年6月22日の取引時間中に一時302ドルを付けています。ただしこれは私が売却した後の株価です。17ドル前後という購入価格の記憶から単純に比較すると、約17.8倍に相当します。

しかし、これは後からチャートを見て計算した仮定であり、私が実際に得た利益ではありません。2026年10月20日の終値は97.55ドルで、一時的な高値からも大幅に下がっています。未来の最高値を知っている前提で売買できる人はいません。

仮に利益確定を先延ばしにしていたとして、2024年6月に1,323万円あった評価額が翌年4月には258万円になったとき、私は本当にさらに持ち続けられたでしょうか。

利益を出して売れたのに後悔する。そして、株を持ち続けても別の後悔が生まれる。サテライト投資の難しさは、銘柄を選ぶことだけでなく、売る判断にもあると感じます。

2026年10月、なぜ半導体株は苦戦しているのか

米国のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は、2026年6月の高値から10月半ばにかけて約24%下落しました。10月19日のロイターの分析では、連続下落の背景に、借入金利やAIインフラ投資の持続性への懸念が挙げられています。出典:Reuters、2026年10月19日

私が特に重要だと思うのは、次の区別です。

半導体が売れなくなったから株価が下がる場合と、業績は伸びているのに「期待ほどではないかもしれない」と株価が下がる場合は違うということ。

たとえば、半導体受託製造大手のTSMCは2026年7〜9月期に売上高が前年同期比50.9%増、純利益も68.7%増でした。それでも市場全体ではAI設備投資の採算や将来の成長鈍化を警戒する動きが起きています。出典:TSMC 2026年10月15日決算発表

AIのデータセンターを建設する企業が高価なGPUを買い続けるには、最終的にAIサービスが十分な利益を生まなければなりません。設備投資に借入金を使う企業もあるので、金利上昇は投資計画の重荷になります。また、輸出規制や地政学上の制約も、半導体の供給先と利益率を左右します。

だから私は、「AIバブルが完全に崩壊した」とも、「一時的な押し目だからすぐ買い」とも、まだ決めつけません。

それでも半導体産業そのものは成長するのか

半導体は、かつて「産業の米」と呼ばれました。今はスマートフォンや自動車だけでなく、データセンター、生成AI、産業機械、通信、電力制御にも欠かせない部品です。

半導体製造装置の業界団体SEMIは2026年7月の見通しで、世界の半導体製造装置販売額が2026年に約1,659億ドル、前年比23.2%増となり、2028年には約2,295億ドルに達すると予測しました。これは予測であって確定した売上ではありませんが、設備投資の底堅さを示す一つの材料です。出典:SEMI 2026年7月14日

ただし「半導体」と一括りにできません。NVIDIAのように高性能半導体を設計する会社、TSMCのように製造する会社、韓国のメモリー大手、装置・材料を供給する日本企業では、利益が伸びる条件が違います。AI向けが好調でも、自動車・産業向けの汎用品まで同じペースで伸びるとは限りません。

NVIDIAが成長したから、どの半導体株も上がるわけではない

2018年、私はNVIDIAに注目した記事も書いていました。その後AI・データセンターが事業の中心となり、8年後に株価と業績を答え合わせしています。

→ 【8年後の答え合わせ】2018年にNVIDIAに注目していた私

一社の成功を半導体業界全体の将来と同一視しないこと。これも今回あらためて意識したい点です。

日経平均の下落に、半導体株はどれくらい関係しているのか

日本の株価を見ると、半導体関連株の影響の大きさも無視できません。

2026年10月21日の日経平均の公式構成比率では、アドバンテストが11.50%、東京エレクトロンが7.95%。この2社だけで19.45%を占めます。出典:日本経済新聞社・日経平均構成比率、2026年10月21日

日経平均は時価総額加重ではなく、株価を調整して算出する指数です。このため、値がさの半導体関連銘柄の動きが指数に大きく影響します。

日経平均は2026年6月に終値ベースで72,366.34円を付け、10月21日は64,621.24円でした。約7,745円、10.7%の下落です。ただし、下落分の全部が半導体株のせいだとは言えません。為替、金利、ほかの主力銘柄の動きも合わせて検証する必要があります。出典:日経平均公式ヒストリカルデータ

「半導体を直接買っていないつもりでも、日経平均連動型の投資信託を持っていれば、半導体関連株の影響をかなり受けている」。この視点は投資する側にとって重要だと思います。

日本の半導体は復活するのか――ラピダスに期待する理由と不安

日本の半導体産業にも、栄光と苦戦の歴史があります。

経済産業省の通商白書によると、世界の半導体売上高に占める日本企業のシェアは1988年に50.3%ありました。しかし、2019年には約10%に低下しています。出典:経済産業省『通商白書2023』

DRAMなどの量産競争、巨額投資、事業構造の変化に対応する中で、日本の完成半導体メーカーは世界の主役から後退しました。一方、製造装置・材料・検査など、国際競争力を持つ分野も残っています。だから「日本の半導体は全部ダメになった」という言い方は、正確ではないと思います。

そこに登場したのがラピダスです。日本発の先端ロジック半導体製造を目指し、2027年の2nm世代の量産開始を掲げています。2026年2月には官民合計2,676億円の資金調達を発表しました。出典:Rapidus公式発表

私は日本の挑戦を応援したい。ただし、技術を試作できたとしても、実際に大量生産できるか、歩留まりを高められるか、顧客から継続的な注文が取れるかは別の問題です。米国や中国、台湾、韓国を「一気に追い抜く」話として語るよりも、日本が世界のサプライチェーンの中でどの役割を取り戻せるかを見たいと思います。参考:Reuters、2026年10月6日

この日本の半導体産業史とラピダスの事業性については、別の記事で掘り下げる価値もありそうです。

今から半導体株に投資していい?私なら「サテライト」に限定する

読者が一番知りたいのはここだと思います。しかし、私は「今が底だ」と断定するつもりはありません。

強気の見方は、AIの計算需要がさらに増え、データセンター・高性能メモリー・製造装置の業績成長が続くというものです。半導体株の下落が期待値の調整に過ぎなければ、将来の利益成長が株価を支える可能性があります。

弱気の見方は、設備投資が過剰になり、AIサービスの収益化が投資額に追いつかず、企業の投資計画が縮小するというものです。金利や輸出規制が重なれば、成長産業であっても株価の調整が長期化する可能性があります。

そして、私にとって一番大事なのは「半導体が上がるか下がるか」よりも「外れたときにどこまで損を受け入れられるか」という問いです。

SOX連動でもSOXLでも、半導体に集中するなら私にはアクティブ投資

私はこれまで、チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』に通じる考え方を大切にしてきました。多くの投資家が市場平均に勝ち続けるのは難しい。だから、生活や老後の資産形成は、幅広く分散されたインデックス投資を中心にする。これが私の基本方針です。

ここで誤解のないように書くと、SOXは半導体株の指数であり、その指数に連動するETF自体はルールに沿ったパッシブ運用の場合があります。しかし、数ある産業の中から「半導体だけが伸びる」と考えて資金を集中配分する判断は、私の投資哲学では市場全体に対するアクティブな賭けです。まして、日次3倍のSOXLなら、そのリスクはさらに大きくなります。

私が長期投資のコアに置いているのは、楽天VTIなどの幅広い株式インデックスです。SOX連動商品もSOXLも、そこへ上乗せするサテライト枠としてしか考えません。以前の記事でも「インデックス投資は暇でいい」と書いたのは、この考え方が根底にあるからです。

特にSOXLは、運用会社によれば、対象指数の1日当たりの値動きの300%を目標にするレバレッジETFです。長期間保有した際に、対象指数の累積上昇率の3倍になるわけではありません。半導体セクター自体の集中リスクに、日次レバレッジ特有のリスクが重なります。出典:Direxion公式

例えば、指数が1日で10%上がり、その翌日に10%下がると、100は110になった後99です。しかし手数料などを無視して単純な日次3倍を当てはめると、SOXLのような商品は100→130→91となります。上げ下げの繰り返しが投資成績に与える影響は軽視できません。

だから私は、半導体産業に長期の成長余地があると思うことと、SOXLを大きな金額で長期保有することを、同じ判断にはしません。

それでも、超長期ではSOXLが302ドルを超えると私は想像している

ここまで慎重なことを書いてきましたが、あえて私の個人的な相場観も残しておきます。私は、AIだけでなく自動車、産業機械、通信、電力などにも半導体の需要が広がると考えています。超長期で見れば、SOXLが2026年6月に付けた302ドルという高値を、いつか上回る時代が来るのではないか。 これが今の私の想像です。

ただし、これは統計的に裏付けられた目標株価ではありません。いつ実現するかも分かりませんし、外れて二度と302ドルを超えない可能性もあります。途中で何十%も下がることも、長く低迷することもあり得ます。SOXLは日次3倍型なので、半導体指数が長期間で上昇してもSOXLが必ず過去最高値を更新するとは限りません。

そして、ここが一番伝えたいことです。「超長期では上がると思う」という予想と「だから大金を賭けてよい」は、全く別の話です。

最悪ゼロになっても困らない金額――それがサテライトの上限

私なら、SOX連動の半導体セクター商品やSOXLに投資するとしても、家族の生活費、教育費、老後資金、コアの積立投資には手を付けません。極端に言えば、投資したお金を全額失っても、家計にも長期の資産形成計画にも影響しない金額だけにする。それが私の考えるサテライト投資の原則です。

これは全損が必ず起こるという意味ではありません。予想に反して大きく下落し、損失を取り戻せなくなるケースも想定したうえで、自分が許容できる金額を先に決めるという意味です。私はSOXLで約1,065万円も評価額が上下する経験をしました。だからこそ、今回は上昇予想よりもポジションの大きさを重視したいと思います。

私自身は、SOXLが10ドルを下回ったら再び買いたい

ここまで慎重なことを書いてきましたが、最後に、今の私自身の考えも正直に残しておきます。私は、SOXLの株価が10ドルを下回るような局面が来たら、もう一度買おうと思っています。 もちろん、そのときの市場環境や家計の状況によって判断は変わり得ますし、株式分割などがあれば価格水準を読み替える必要があります。現時点での私個人の方針です。

これだけ大きな値動きを経験してなお買いたいと思うのだから、少し矛盾して聞こえるかもしれません。しかし私の中では、生活や老後の資産形成を担うコアは幅広いインデックス投資、半導体という特定のセクターに賭けるSOXLはサテライト投資と、役割を分けています。再購入するとしても、万一投資金額をすべて失っても生活に影響しない範囲の資金だけを使うつもりです。

次に買ったとして、どこで売るかはまだ決めていません。 再び大きく上がる可能性も、買ってからさらに急落する可能性もあります。買値だけでなく、その後どうするかも自分で考えなければならないのは、前回の投資で学んだことです。

なお、これは初心者の方におすすめする投資手法ではありません。「10ドルを割ったら必ず反発する」という意味でも、将来の買い場を予言しているわけでもありません。日次3倍型ETFのリスクを理解したうえで、あくまで私が自分の責任で行う可能性のあるサテライト投資の話です。

まとめ:半導体の成長は信じる。でも、半導体への集中投資はサテライトで

私はSOXLで、含み益+964万円から含み損−100万円までの大きな変動を実際に経験しました。利益を出して売却できたことは一つの成果ですし、その後の上昇を見て「もっと持っていれば」と思ったのも事実です。けれど、最高値で売れなかったから失敗だったとは考えていません。

私は超長期の半導体需要に期待し、SOXLがいつか302ドルを超える未来も想像しています。 ただ、それはあくまで私自身の強気な見方にすぎず、外れるかもしれません。半導体産業が成長しても、半導体関連株や日次3倍型ETFが同じように上がる保証はないのです。

結局、投資の中心は幅広く分散されたインデックスに置き、半導体という一つのセクターへの集中投資は、私にとってアクティブ投資としてのサテライト。SOX連動商品でも、SOXLでも、この線引きは変わりません。両者のリスクの大きさは違いますが、生活に必要なお金で将来を賭けるべきではないと考えます。

半導体の将来を信じることと、大きな金額を賭けることは別。もしゼロになっても家族の生活や将来設計が揺らがない――そんな金額の範囲で楽しむ。それが、私のサテライト投資です。

これは読者全員に当てはまる正解ではありません。ただ、これまでインデックス投資をコアにしてきた私自身の考え方とは、一貫していると思っています。

本記事は個人の投資記録と公開情報に基づく考察です。特定銘柄・ETFの売買を勧めるものではありません。SOXLの売買日と実際の税引後確定益については、約定履歴が確認できるまでは確定情報として記載しません。

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