こんにちは、nobu2394.comです。
この記事を最初に書いたのは、2018年10月31日。
当時、日米の株式市場が大きく下落する中で、43歳だった私はこんなことを考えていました。
「暴落局面だからこそ、景気後退にも比較的強そうなデフェンシブ銘柄を買うのがいいのではないか」
そこで当時、「暴落局面で買い向かいたい米国株5銘柄」として挙げたのが、次の5社です。
- ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
- プロクター&ギャンブル(PG)
- コカ・コーラ(KO)
- マクドナルド(MCD)
- AT&T(T)
あれから約8年。
51歳になった2026年の今、当時の記事を読み返してみると、考え方がかなり変わっていることに気付きました。
そこで今回は、2018年10月末を100として、JNJ・P&G・コカ・コーラ・マクドナルドとVTIがその後どう動いたのかを、月次データで答え合わせしてみます。
この記事の結論
- 2018年に選んだ大型株4社は、2026年までいずれもプラスだった
- 配当を反映するとJNJ・P&G・KOの成績もかなり良かった
- それでも同じ期間ではVTIの伸びが最も大きかった
- 2018年の私は「暴落時は下がりにくい個別株」と考えていた
- 2026年の私なら、暴落時の追加投資先としてまずVTIを考える
※この記事は私自身の投資経験と過去の判断を振り返ったものです。特定の金融商品・個別銘柄の購入を推奨するものではありません。
- 2018年、私はなぜこの5銘柄を選んだのか
- アメリカ生活で衝撃を受けたコカ・コーラとマクドナルド
- 8年後の答え合わせ|まずは株価だけを比較
- 配当を反映するとどうなる?
- 4銘柄とも悪くない。それでもVTIとの差は大きかった
- 2018年の私は「暴落時は下がりにくい株を買う」と考えていた
- NASDAQの方が下がるかもしれない。でも私はVTIを選ぶ
- 私は2018年の暴落でも楽天VTIを買い増していた
- AT&Tだけは今回のグラフから外した
- 2026年現在はVTIを主力に月40万円を積み立てている
- だからといってVYMをやめるわけではない
- 8年前の自分に伝えるなら「暴落時に買う対象が違う」
- まとめ|8年間で変わったのは「暴落時に何を買うか」
2018年、私はなぜこの5銘柄を選んだのか
今振り返ると、当時はそれほど複雑な分析をしていたわけではありません。
考え方はかなりシンプルでした。
暴落や景気後退になっても、人は生活します。
日用品を使い、飲み物を飲み、通信を使い、食事をする。
それなら、そうした生活に深く入り込んでいる企業は、不況になっても比較的強いのではないか。
そんな「デフェンシブ銘柄」というイメージで5社を選んでいました。
| 銘柄 | 2018年当時に感じていた魅力 |
|---|---|
| JNJ | 医療・生活に深く関わる世界的企業 |
| P&G | 日用品ブランドを多数持つ巨大企業 |
| コカ・コーラ | 世界中で消費される圧倒的ブランド |
| マクドナルド | 世界中の生活に浸透した外食ブランド |
| AT&T | 通信インフラと、当時の高い配当利回り |
なお、2018年の記事ではこれらをまとめて「デフェンシブ銘柄」のように扱っていましたが、2026年現在の私から見ると少し大ざっぱな括り方でした。
P&Gやコカ・コーラと、ヘルスケア企業のJNJ、外食企業のマクドナルド、通信企業のAT&Tでは、当然ながら業種も事業特性も違います。
ただ、当時の私は厳密な業種分類よりも、
「不況でも生活の中から消えにくそうな会社」
という感覚で見ていました。
アメリカ生活で衝撃を受けたコカ・コーラとマクドナルド
中でもコカ・コーラとマクドナルドについては、数字だけを見て選んだわけではありません。
私は以前、アメリカで生活した経験があります。
そこでかなり衝撃だったのが、アメリカ人のコーラの飲み方です。
本当に、お茶みたいに飲むんです。
コーラだけでなく、ルートビアなども朝から普通に飲んでいる。
50歳を過ぎているように見えるおじさんが朝からコーラを飲んでいるのを見て、日本人の感覚だった私はかなり驚きました。
スーパーへ行けば、大量のコーラを買っている人も普通にいました。
私にとってコーラは嗜好品という感覚でしたが、アメリカで生活していると、
「これは本当に生活の一部なんだな」
と感じたのを覚えています。
そしてマクドナルドも同じです。
日本では若者や家族連れというイメージも強いですが、アメリカでは60代、70代、場合によっては80代に見えるような夫婦が普通にマクドナルドで食事をしていました。
日本から行った私にはかなり新鮮な光景でした。
アメリカではマクドナルドが、特別な外食というより、
「ちょっと軽く食べる場所」「喫茶店のような場所」
として生活に入り込んでいるのかもしれません。
2018年当時、こうした実体験もあって、私はコカ・コーラやマクドナルドのブランド力をかなり高く評価していました。
8年後の答え合わせ|まずは株価だけを比較
では、実際にその後どうなったのでしょうか。
単純な株価の高い・安いでは比較できないので、今回は2018年10月末の価格をすべて100として指数化しました。
その後、毎月末の株価がどう動いたのかを2026年9月まで追っています。
個別株4社も上昇した。しかし8年間を通して見ると、VTIの伸びが際立ちました。

2018年10月末を100として月末終値を指数化。2026年9月までの株価推移を比較。VTIが最も大きく伸びました。
2026年9月時点の指数は、おおよそ次のようになりました。
| 銘柄 | 2018年10月 | 2026年9月 | 株価上昇率 |
|---|---|---|---|
| JNJ | 100 | 約189 | 約+89% |
| P&G | 100 | 約164 | 約+64% |
| コカ・コーラ | 100 | 約180 | 約+80% |
| マクドナルド | 100 | 約131 | 約+31% |
| VTI | 100 | 約270 | 約+170% |
※2018年10月末を100として、ユーザー取得の月次CSVのCloseを指数化。2026年9月まで。配当、税金、為替、手数料等は含みません。
配当を反映するとどうなる?
ただし、この比較だけでは少し不公平です。
JNJ、P&G、コカ・コーラ、マクドナルドはいずれも配当を出しているため、株価だけを比較すると投資家が受け取った配当分が無視されます。
そこで次に、同じ月次データのAdj Close(調整後終値)を使い、2018年10月末を100として比較しました。
配当の影響を反映すると4社の成績はかなり良くなります。それでも、今回の約8年間ではVTIが最も大きく伸びました。

2018年10月末を100としてAdj Closeを指数化。配当の影響を反映するとJNJ・P&G・KOも伸びていますが、VTIとの差はさらに明確になりました。
| 銘柄 | 2018年10月 | 2026年9月 | 配当反映後の上昇率 |
|---|---|---|---|
| JNJ | 100 | 約235 | 約+135% |
| P&G | 100 | 約200 | 約+100% |
| コカ・コーラ | 100 | 約229 | 約+129% |
| マクドナルド | 100 | 約158 | 約+58% |
| VTI | 100 | 約305 | 約+205% |
※ユーザー取得の月次CSVに含まれるAdj Closeを使用して指数化しています。税金、為替、売買手数料等は考慮していません。
4銘柄とも悪くない。それでもVTIとの差は大きかった
この結果を見てまず感じるのは、2018年の銘柄選びが完全に間違っていたわけではない、ということです。
JNJ、P&G、コカ・コーラ、マクドナルド。
約8年間持っていれば、すべてプラスでした。
配当の影響まで反映すると、JNJとコカ・コーラは2018年10月末の2倍を大きく超えています。
十分いい結果だと思います。
ところが同じ期間にVTIを持った場合、指数は約305。
つまり2018年10月末を100とすると、2026年9月には約3倍になった計算です。
個別株を一生懸命選ばなくても、米国株式市場全体を持っていた方が、この期間では大きなリターンになりました。
この結果は、8年間で私の投資スタイルが変化した理由ともかなり重なっています。
2018年の私は「暴落時は下がりにくい株を買う」と考えていた
当時の私はこう考えていました。
暴落が来る。
だったら、暴落でもあまり下がらないデフェンシブな会社を買えばいい。
今振り返ると、この考え方には少し違和感があります。
暴落時に値幅を取りたいのであれば、下がりにくかった資産より、大きく下がった市場全体を買う方が理屈としては自然だからです。
もちろん、個別株が大きく下がっているからといって何でも買えばいいわけではありません。
個別企業の場合は、
- 業績悪化
- 競争力の低下
- 不祥事
- 事業モデルの変化
- 経営上の問題
など、その企業だけの理由で下落している可能性があります。
だから2026年の私なら、暴落時に大きく追加投資する対象としては、個別株よりもまずVTIのような幅広いインデックスを考えます。
NASDAQの方が下がるかもしれない。でも私はVTIを選ぶ
値動きだけで考えれば、NASDAQ系の指数は大きな暴落時にVTI以上に下落する場面もあります。
その後大きく反発すれば、取れる値幅も大きくなる可能性があります。
ただ、実際に暴落のど真ん中で買うのは簡単ではありません。
本当に、めちゃくちゃ勇気がいります。
暴落している最中には、どこが底なのか誰にも分からないからです。
だから今の私であれば、NASDAQへ大きく賭けるというより、米国市場全体へ広く分散できるVTIを選ぶと思います。
私は2018年の暴落でも楽天VTIを買い増していた
実は2018年10月の下落局面では、私は旧つみたてNISAで楽天VTIを15万円追加購入しています。
当時はまだ今ほど明確な投資哲学があったわけではありませんが、
「大きく下がったら買う」
という行動自体はすでに始めていました。
さらに2020年のコロナショックでは、従業員預金や財形などから資金を動かし、約1,200万円をVTIなどの米国株・ETFへ段階的に投入しました。
今振り返ると、
- 普段は積立を続ける
- 暴落時に使える現金を残しておく
- 大きく下がったら一度に全部入れず段階的に買う
という形が、徐々に自分の投資スタイルになっていきました。
AT&Tだけは今回のグラフから外した
2018年の記事では5銘柄目としてAT&Tも挙げていました。
ただし今回の月次比較グラフにはAT&Tを入れていません。
AT&Tは2022年にWarnerMedia事業を分離し、当時のAT&T株主にはWarner Bros. Discovery(WBD)の株式が交付されています。
そのためAT&Tだけは、現在のTの株価だけを2018年と比較すると、株主が受け取ったWBDの価値を無視してしまいます。
そしてAT&Tについては、私は実際にかなり大きく投資しました。
最終的には1,200株まで保有。
高い配当を受け取りながら株価低迷にも付き合い、その後全株を売却しています。
このAT&T投資については別記事ですでに詳しく答え合わせしています。
2026年現在はVTIを主力に月40万円を積み立てている
2018年当時は、個別株を探して、チャートを見て、どの会社を買うかをかなり考えていました。
2026年現在は、その比重がかなり変わっています。
現在の毎月の自動積立は、
- 楽天VTI:月266,667円
- 楽天VYM:月133,333円
- 合計:月400,000円
です。
新しい資金の約3分の2をVTI、約3分の1をVYMへ入れています。

2018年当時と比べると、投資先を探して個別株を売買するより、インデックスを中心に長期間積み立てるスタイルへかなり変わりました。
楽天VTIと楽天VYMを実際に長期間積み立ててきた結果については、こちらでも詳しく公開しています。
だからといってVYMをやめるわけではない
ここまで読むと、
「じゃあ高配当株やVYMはもう必要ないと思っているの?」
と感じるかもしれません。
そういうわけではありません。
現在も楽天VYMへの積立は続けています。
ただし、暴落時に追加資金を入れるなら、今の私の第一候補はVTIです。
一方で、例えばVTIが先に大きく回復しているのにVYMが相対的に出遅れているような場面なら、VYMを追加で買うという考えもあります。
結局、今の私が意識しているのは、
「何が常に一番優れているか」ではなく、「その時点で何が相対的に安いのか」
ということです。
8年前の自分に伝えるなら「暴落時に買う対象が違う」
2018年の自分に今ひとこと言うなら、こう言うと思います。
暴落時に買い向かう考え方自体は間違っていない。
でも、買う対象は個別のデフェンシブ銘柄ではなく、まずインデックスを考えてみた方がいい。
当時の私は、
「暴落するなら、下がりにくい株を買おう」
と考えていました。
今の私は、
「市場全体が大きく下がった時こそ、幅広く分散されたインデックスを買う」
と考えています。
個別株という意味でも、デフェンシブ株という意味でも、2018年当時の自分とはかなり考え方が変わりました。
ただし、これは2018年当時の考えがすべて無意味だったという話ではありません。
実際、今回検証した4社はいずれも8年間で上昇しています。
そして、
「暴落を怖がって逃げるのではなく、長期投資家にとっては買い場になる可能性がある」
という基本的な考えは、今も変わっていません。
まとめ|8年間で変わったのは「暴落時に何を買うか」
2018年10月、私は暴落時に買いたい米国株として、JNJ、P&G、コカ・コーラ、マクドナルド、AT&Tの5社を挙げました。
8年後に答え合わせすると、個別株4社はすべて上昇。
配当の影響まで反映すれば、JNJやコカ・コーラは2018年10月末の2倍を超えました。
決して悪い銘柄選びではなかったと思います。
しかし同じ期間のVTIは、2018年10月末を100とすると約305まで上昇しました。
この結果を見ても、現在の私は、
「次に上がる個別株を当てること」より、「市場全体を持ち続け、大きく下がった時に追加投資できる状態を作ること」
の方が自分には合っていると感じています。
2018年の43歳だった自分から、2026年の51歳の自分へ。
8年間で変わったのは、
「暴落時に買う」という考えではなく、「暴落時に何を買うか」だったのかもしれません。
これから先も相場には何度も大きな下落が来ると思います。
その時に怖くなって市場から逃げるのではなく、現金余力を残しながら、長期目線で淡々と行動できるようにしておきたいと思っています。

