こんにちは、nobu2394.comです。
この記事は、将来また海外赴任が決まったときに、私自身が読み返してそのまま行動できるように作った自分用の投資・税務ロードマップです。
家族帯同での海外生活そのものについては、実際に家族5人で蘇州に暮らした経験を中国赴任・家族帯同の記事にまとめています。
※2026年9月12日:公開直後に国外転出時課税、NISA、マネックス証券、Interactive Brokersの取扱いをさらに調べ直し、結論がかなりクリアになったため全面改稿しました。
最初に調べ始めたときは、資産が1億円を超えて海外へ出るなら、株や投資信託を大量に売って1億円未満まで減らさなければならないのではないか、と考えていました。
しかし、国税庁・マネックス証券・Interactive Brokersなどの公式情報を一つずつ確認すると、必ずしもそうではありませんでした。
今の私の結論は、「全部売らない。残せるものは残す。外国株は現物移管を使う。国外転出時課税は5年の納税猶予を第一候補にする」です。
海外赴任は私の資産形成に大きな影響を与えてきました。海外勤務と資産形成については、別の記事でも振り返っています。
51歳・資産2.2億円で変わった投資の考え方|高配当より資産成長、そして相続と分散へ
- 結論|次の海外赴任では「3つの箱」に分けて考える
- 国外転出時課税の基本|1億円は「利益」ではなく対象資産の時価
- 私の場合、マネックスだけですでに1億円を超えている
- 最大のポイント|5年以内の海外赴任なら「納税猶予」が有力候補
- 「担保」は1億円分必要なわけではない
- 納税猶予中に株を売るとどうなるか
- 海外で同じVTIを買い増したら、昔のVTIと混ざらないのか
- マネックス証券は「全部売却」ではない
- IBSJは「5年間置いておく倉庫」ではなく、日本から海外への中継地点
- NISAは「売却必須」ではない|ただし国外転出時課税の対象者は継続特例を使えない
- 帰国後はNISAをもう一度使える
- 金ETF・銀ETFとスイスフランは扱いが違う
- 別の証券口座も、出国前に正式な手続きを確認する
- 次の海外赴任までの実行ロードマップ
- 税理士に任せたい部分と、自分で管理する部分
- 今回調べて、海外赴任を諦める必要はないと思えた
- まとめ|将来の自分へ
- 参考にした公式情報
結論|次の海外赴任では「3つの箱」に分けて考える
今のところ、次の海外赴任では資産を次の3つに分けるのが一番分かりやすいと考えています。
| 資産の置き場所 | 役割 | 基本方針 |
|---|---|---|
| マネックス休眠口座 | 日本株・国内投資信託など | 出国中は売買せず保有 |
| IBSJ→海外IBKR | VTI・VYM・米国個別株・GLDM・SLVなど | 売却せず現物移管し、納税猶予対象分は原則保有継続 |
| 海外IBKRの新規投資分 | 赴任後に新しく投資するお金 | 現地ルールに従って新規購入・売買 |
ここで一番大きな発見は、マネックスに置けない米国株やETFも、売却して現金化するしかないわけではなく、日本国内の別証券会社へ現物移管できる可能性があることでした。
Interactive Brokers Securities Japan(以下IBSJ)は、日本国内の金融機関から外国株の入庫を受け付けており、IBSJで取扱いのある銘柄なら移管可能と案内しています。
つまり、私が長期保有しているVTI・VYM・米国個別株・金ETF・銀ETFなどは、銘柄ごとの対応可否を確認したうえで、マネックス→IBSJ→海外転居後の現地IBKRという流れで、株のまま持っていくことを第一候補にします。
国外転出時課税の基本|1億円は「利益」ではなく対象資産の時価
国外転出時課税、いわゆる出国税は、国外転出時に1億円以上の有価証券等を持つ一定の居住者に対して、対象資産をその時点で売却したものとみなして含み益に所得税を課す制度です。
2026年現在の主な条件は、国外転出時の対象資産が1億円以上で、かつ国外転出日前10年以内に国内に住所・居所を有していた期間が合計5年を超えることです。
1億円は「含み益が1億円」という意味ではありません。株式・ETF・投資信託などの対象資産の時価合計です。
また、NISA口座内の有価証券や国外の証券会社に置いた有価証券も、1億円判定には含まれます。一方、通常の現金や預金はこの有価証券等の1億円判定とは別です。
国税庁の最新説明は国外転出をする場合の譲渡所得等の特例(国税庁)で確認できます。
私の場合、マネックスだけですでに1億円を超えている
2026年9月12日時点のマネックス証券の資産画面を確認すると、現預金を除く有価証券は約1億1,670万円でした。

| 資産 | 評価額 | 評価損益 |
|---|---|---|
| 国内株式 | 3,270,274円 | +58,914円 |
| 投資信託 | 36,205,403円 | +16,321,726円 |
| 米国株 | 77,225,613円 | +39,420,856円 |
| 有価証券合計 | 116,701,290円 | +55,801,496円 |
さらに別の証券口座にも米国株があります。そこまで含めると、今後海外へ出る時点で国外転出時課税が現実的な問題になる可能性は高いと考えています。
我が家全体の資産推移はこちらで公開しています。
【資産公開】43歳で6,055万円→51歳で2億2,041万円|8年8か月の資産形成を振り返る
最大のポイント|5年以内の海外赴任なら「納税猶予」が有力候補
今回一番重要だったのが、国外転出時課税には納税猶予制度があることです。
一定の手続きをすれば、国外転出時課税によって本来納める所得税の納付を国外転出の日から5年間猶予できます。期限延長の届出をすれば最長10年まで延長できます。
そして、国外転出から5年以内(延長した場合は10年以内)に帰国し、対象資産を帰国時まで引き続き保有していれば、帰国後4か月以内に更正の請求等を行うことで、その資産について国外転出時課税がなかったものとして課税を取り消せる制度があります。
私の海外赴任は基本的に長くても5年程度を想定しています。そのため、「出国前に何千万円も売却して1億円未満へ落とす」より、「長期保有資産は売らずに納税猶予を使う」方が自分には合う可能性が高いと考えるようになりました。
納税猶予を使うために必要なこと
国税庁の案内を整理すると、主な手続きは次の通りです。
- 国外転出までに納税管理人を届け出る
- 確定申告書に納税猶予を受ける旨を記載する
- 対象資産の明細書、猶予税額の計算書などを添付する
- 確定申告期限までに、猶予税額と利子税額をカバーする担保を提供する
- 海外赴任中は毎年、12月31日時点の適用資産について「継続適用届出書」を翌年3月15日までに提出する
継続適用届出書はe-Taxの提出対象になっています。つまり普通のメールで税務署へ送るのではなく、海外からでもe-Taxを利用して電子提出できる仕組みがあります。
国外転出時課税の各種様式は国税庁の国外転出時課税制度関係の各種様式から確認できます。
「担保」は1億円分必要なわけではない
ここも最初に誤解しやすかったところです。
納税猶予で必要な担保は、対象資産1億円そのものではありません。基本的には、猶予される所得税額+その期間の利子税額等をカバーできる担保です。
例えば、出国時の課税対象となる含み益を仮に5,000万円と置き、上場株式等の国税部分を単純に15.315%で見ると、本税は概算で約766万円です。ここに猶予期間の利子税等を加えた金額を担保でカバーするイメージです。
有価証券を担保にする場合、国税庁の一般的な担保評価では、地方債・社債その他の有価証券は時価の8割以内を目安に評価するとされています。したがって、必要税額が800万円前後なら、時価1,000万円前後以上の有価証券が一つの粗い目安になります。
実際の必要担保額は出国時の含み益・損失、税額、利子税率、担保の種類で変わるため、ここは必ず税理士か税務署に計算を確認します。
私の場合、担保金額そのものより、毎年の届出と資産管理の方が実務上の重要ポイントになりそうです。
納税猶予中に株を売るとどうなるか
納税猶予を使ったからといって、資産が完全に動かせなくなるわけではありません。
ただし、納税猶予の対象になった資産を途中で売却すると、原則として売却した部分に対応する猶予税額の期限が確定します。残りの適用資産については、条件を満たせば猶予を続けられます。
だから私は、出国時点で「5年間触らない長期保有資産」と「海外赴任中に自由に運用する新規資金」を分けて管理するつもりです。
海外で同じVTIを買い増したら、昔のVTIと混ざらないのか
これは私自身がかなり気になった点です。
例えば、国外転出時に納税猶予の対象となったVTIを1,000株持っていて、海外へ出た後に同じVTIを300株買い増すと、証券口座の画面では1,300株と表示されます。
この状態で200株売ったら、昔から持っていた1,000株を売ったことになるのか。それとも新しく買った300株から売ったことになるのか。
所得税法施行令170条8項には、国外転出後に同一銘柄を取得し、その後譲渡した場合の判定について、まず国外転出後に取得した同一銘柄から譲渡したものとして判定するルールがあります。
つまり上の例なら、1,300株から200株売って1,100株になっても、判定上は出国後に買った300株のうち200株を売ったものと考えることができます。さらに100株売って1,000株になったところまでは、出国時の1,000株を残しているイメージです。
ただし証券会社の画面上で「猶予対象分」「新規購入分」が別々に表示されるとは限りません。私は出国時に、銘柄・数量・取得価額・時価をスプレッドシートで保存し、IBKRの取引履歴も毎年保存するつもりです。
マネックス証券は「全部売却」ではない
ここは今回の調査で大きく修正した部分です。
マネックス証券は非居住者の通常取引を受けていませんが、条件を満たせば休眠口座として一定の商品を継続保有できます。
2026年現在、継続保有できる商品として案内されているのは、日本株式、国内籍の投資信託、日本国債などです。投資信託はファンドによって継続できない場合があります。
一方、課税口座の外国株式は、マネックスの休眠口座にそのまま残せる商品ではありません。
ただし、ここで「外国株=全部売却」と考える必要はありません。
マネックス証券は、米国株・ETFをDTCCを利用する日本国内の証券会社へ出庫できると案内しています。株式移管は売却ではなく、保有株を別の証券会社へそのまま移す手続きです。
マネックスの非居住者手続きは海外出国時(非居住者)の手続きについてで確認できます。
IBSJは「5年間置いておく倉庫」ではなく、日本から海外への中継地点
私が第一候補にしているのがInteractive Brokersです。
日本へ戻ったらまずIBSJ口座を開き、少額で操作に慣れておくつもりです。
IBSJは国内金融機関から外国株の入庫・出庫を受け付けています。ただし、IBSJで取扱いのある銘柄に限られます。
ここで重要なのは、IBSJ口座は日本居住者専用ということです。
IBSJの公式FAQでは、海外へ転居した場合、IBSJ口座を海外でそのまま利用するのではなく、転居後に海外住所で現地のInteractive Brokers口座を新規開設し、その後、顧客の指示でポジションを移管すると案内されています。
つまり私のイメージは、
マネックス → IBSJ → 海外転居 → 現地IBKRを開設 → IBSJから現地IBKRへ現物移管
です。
IBSJは5年間の保管場所ではなく、日本から海外へ売らずに株を持っていくための中継地点と考えると分かりやすいです。
IBSJの海外転居時の公式FAQはInteractive Brokers Securities Japan よくある質問で確認できます。
なお、現物移管が国外転出時課税の納税猶予の「適用資産の継続保有」にどう影響するかは、実行時に税理士・税務署へ必ず確認します。銘柄・数量が変わらない単純な保管先変更と、税法上の「譲渡」の判定を混同しないためです。
NISAは「売却必須」ではない|ただし国外転出時課税の対象者は継続特例を使えない
NISAについては、最初に一番ショックを受けたところでした。
海外転勤なら通常、一定の手続きをすれば最長5年間NISAの非課税保有を継続できる制度があります。
しかし国税庁とマネックスの案内では、国外転出時課税制度の適用を受ける人は、このNISA継続特例の対象外です。
ただし、これは「NISAの商品を全部売却しなければならない」という意味ではありません。
NISAから課税口座へ払い出して、そのまま商品を保有し続ける方法があります。
一般的なNISAの課税口座への払出しでは、払出し日の時価が課税口座での新しい取得価額になります。つまり、NISAで保有していた間の値上がり益まで遡って課税されるわけではありません。
例えば、NISAで2,000万円投資した商品が3,500万円まで増えた時点で課税口座へ払い出された場合、課税口座では原則として3,500万円が新しい取得価額になります。その後3,800万円で売れば、課税口座での利益は3,500万円から3,800万円までの300万円という考え方です。
つまり失うのは「これまでのNISA利益」ではなく、「払出し後にその商品がさらに成長する部分の非課税メリット」です。
これは私にとってかなり大きな違いでした。NISAを理由に海外赴任そのものを諦める必要まではないと考えています。
日本証券業協会のNISA Q&Aでも、NISAから特定口座・一般口座へ移管する場合、取得日は移管日、取得価額は移管日の時価と案内されています。
帰国後はNISAをもう一度使える
一度課税口座へ払い出した商品そのものを、帰国後にNISAへ現物で戻すことはできません。
ただし、日本へ帰国して再び居住者になれば、その時点の制度に従ってNISAで新規投資を再開できます。
2026年現在の新NISAは、年間投資枠がつみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円の最大360万円、非課税保有限度額が合計1,800万円です。
2024年以降の新NISAから課税口座へ移した商品については、その商品が使っていた簿価分の非課税保有限度額は翌年以降、年間投資枠の範囲内で再利用できる取扱いが案内されています。ただし、年間360万円の投資上限が1,800万円分まとめて復活するわけではありません。
一方、2023年までの旧つみたてNISA・一般NISAは新NISA1,800万円とは別枠です。旧NISAを課税口座へ移しても、新NISAの1,800万円枠がさらに増えるわけではありません。
将来の出国・帰国時には制度が変わっている可能性があるため、ここも実行時にマネックスと最新制度を再確認します。
新NISAを1,800万円まで使った後の投資方針はこちらでも考えています。
【51歳・資産2.2億円】新NISA1,800万円を使い切った後どうする?積立投資の「やめ時」を考え始めた
金ETF・銀ETFとスイスフランは扱いが違う
私は金ETFのGLDM、銀ETFのSLVも保有しています。これらはETFなので、有価証券として国外転出時課税の対象資産に含まれます。
一方、スイスフランを外貨預金として持っている場合、通常の預金は有価証券等とは別です。
「金」「銀」「外貨」という資産クラスだけで考えるのではなく、ETFなのか、預金なのか、現物なのかで税務上の扱いが変わります。
金・銀・スイスフランを増やしたい理由はこちらです。
【51歳・資産2.2億円】金・銀・スイスフランを3,000万〜5,000万円持ちたい理由|株式だけにしない「守り」の資産配分
別の証券口座も、出国前に正式な手続きを確認する
私はマネックス以外にもモルガン系の証券口座を保有しています。
ここは将来の出国前に、まず口座の正式な証券会社名・法人・契約形態を確認します。そのうえで、非居住者になった場合に、
- 口座を維持できるか
- 売買はできるか
- 外国株を現物移管できるか
- 移管先としてIBSJを使えるか
- 必要書類と締切はいつか
を担当者へ書面で確認します。
海外転居時には、その時点の居住区分と各証券会社の最新ルールを確認し、必要な手続きを事前に整理しておきます。
次の海外赴任までの実行ロードマップ
日本へ戻った直後
IBSJ口座を開設し、まず少額で入金・VTIやVT等の買付・売却・出金を試します。将来のために口座だけ作るのではなく、操作に慣れておきます。
海外赴任がまだ決まっていない間
今の投資を基本的に継続します。年1回程度、本人名義の国外転出時課税対象資産を集計し、1億円基準と含み益を確認します。
赴任の可能性が高まったら|6〜12か月前
この段階で国際税務に詳しい税理士を探します。過去10年の国内居住期間、対象資産、NISA、納税猶予、担保について一度まとめて確認します。
同時にマネックス、別証券会社、IBSJへ問い合わせ、現物移管できる銘柄・締切・必要書類を確定します。
3〜6か月前
保有資産を「5年間原則売らないコア資産」と「海外で自由に運用する資金」に分けます。
課税口座のVTI・VYM・米国個別株・GLDM・SLVなど、マネックスに非居住者として残せない外国証券は、可能なものからIBSJへの現物移管を検討します。
楽天VTI・楽天VYMなど国内籍投資信託は、マネックス休眠口座で継続保有できるファンドかを個別確認します。
1〜2か月前
マネックスへ海外転居予定を正式連絡します。マネックスは2026年現在、継続不可商品の整理を出国日の12営業日前、NISA・特定口座の継続希望等の連絡を11営業日前までと案内していますが、私はギリギリではなく1〜2か月前から手続きを始めます。
国外転出時課税の対象者になる場合は、NISA継続特例を使えないため、NISA資産を課税口座へ払い出す手続きも確認します。
税理士と納税管理人・納税猶予・担保の準備を進めます。
出国直前
出国時の適用資産について、銘柄・数量・取得価額・時価・為替レートを保存します。
もし売却する資産がある場合は、出国前日に慌てて売るのではなく、受渡しまで含めて余裕を持って完了させます。国税庁は、出国前に売却契約が成立していても出国日までに引渡しが終わっていない有価証券について、原則として国外転出時課税の対象になると説明しています。
海外へ転居した後
現地住所・税務番号等が整ったら、海外住所で現地のInteractive Brokers口座を開設します。
口座開設後、IBSJへSecure Message Centerからポジション移管を依頼し、長期保有資産を株のまま移します。
納税猶予の適用資産は、原則として帰国まで保有を続けます。海外で新たに投資したい分は、現地IBKRで別途新規購入します。
毎年
12月31日時点の適用資産を確認し、翌年3月15日までに納税猶予の継続適用届出書を提出します。私はこれをカレンダーとタスク管理に毎年固定登録して、税理士にも確認してもらう予定です。
5年以内に日本へ帰国したら
帰国時まで保有を続けた適用資産について、帰国後4か月以内に更正の請求等を行い、国外転出時課税の取消しを受けられるか確認します。
帰国後は、その時点のNISA制度に従って新規積立を再開します。
税理士に任せたい部分と、自分で管理する部分
この制度は税理士が必須というわけではありませんが、私の資産規模では専門家を使うつもりです。
税理士には、国外転出時課税の対象判定、含み益の計算、納税猶予税額、担保額、納税管理人、毎年の継続届、帰国後の更正の請求まで一連で確認してもらいます。
一方、自分では、証券会社ごとの保有銘柄・数量・取得価額・移管履歴・毎年末残高を管理します。
税理士に丸投げするのではなく、私は制度の仕組みを理解したうえで、手続きの正確性を専門家に確認してもらう。
これが一番安心できるやり方だと思っています。
今回調べて、海外赴任を諦める必要はないと思えた
最初は、資産が1億円を超えた状態で海外へ出ると、何千万円もの株を売却しなければならず、NISAも大きな含み益を確定させなければならないのではないかと考えていました。
それなら海外赴任自体を諦めてもいいかもしれない、と感じるほどでした。
でも調べていくと、見え方はかなり変わりました。
国外転出時課税には納税猶予がある。
外国株は売却ではなく現物移管できる可能性がある。
NISA継続ができなくても、売却せず課税口座へ払い出す方法がある。
IBSJから海外IBKRへ株のまま移すルートがある。
もちろん手続きは面倒ですし、NISAの将来の非課税メリットを一部失う可能性もあります。
それでも、「資産が増えたから海外で働けない」わけではないことが分かりました。
私は今後も、条件が合えば海外赴任を積極的に狙いたいと思っています。
60歳以降の働き方についてはこちらにも書いています。
【51歳・資産2.2億円】それでもFIREしない理由|60歳からの働き方を考え始めた
まとめ|将来の自分へ
次の海外赴任が決まったら、まずこの記事を読み返します。
私が忘れてはいけないのは、「1億円を超えたから全部売る」ではないということです。
長期保有する国内投信等はマネックス休眠口座で保有できるか確認する。課税口座の外国株・ETFは売却ではなくIBSJへの現物移管を第一に考える。IBSJは日本居住者用なので、海外転居後は現地IBKRを開き、株のまま移管する。
国外転出時課税は、5年以内の赴任なら納税猶予を最優先で検討する。納税管理人、担保、毎年3月15日までの継続届を忘れない。帰国後4か月以内に更正の請求等を確認する。
NISAは、国外転出時課税の対象者なら継続特例は使えない。しかし売却必須ではなく、課税口座への払出しで保有を続ける方法がある。帰国後は新規NISA投資を再開する。
旧つみたてNISAを2018年から実際に続けた運用結果はこちらにまとめています。
→ 【実体験】旧つみたてNISAは今どうなった?2018年開始・楽天VTI約240万円が752万円に
ここまで準備しておけば、将来の海外赴任でも制度面・口座面を整理したうえで、安心して投資を続けられると思います。
参考にした公式情報
- 国税庁|国外転出をする場合の譲渡所得等の特例
- 国税庁|国外転出時課税制度
- 国税庁|国外転出時課税制度関係の各種様式
- マネックス証券|海外出国時(非居住者)の手続きについて
- マネックス証券|米国株の移管
- Interactive Brokers Securities Japan|よくある質問
- 日本証券業協会|NISAのよくある質問
- 金融庁|NISAよくある質問
※この記事は2026年9月時点の制度・各社ルールをもとにした、私自身の将来の海外赴任に備えるための検討記録です。税制、証券会社の非居住者対応、赴任国の税制、IBKRの対応法人は将来変更される可能性があります。実際に国外転出する際は、国税庁、各証券会社、赴任先の税務ルールを再確認し、必要に応じて国際税務に詳しい税理士へ相談します。
