こんにちは、nobu2394.comです。
この記事を最初に書いたのは2018年12月です。
会社から「給与所得者の扶養控除等申告書」が配られ、いつものように確認していたところ、前年まであったはずの妻の名前が見当たりませんでした。
「あれ?妻は扶養から外れたの?」
当時かなり戸惑って調べた結果、分かったのが「源泉控除対象配偶者」と「配偶者控除・配偶者特別控除」は同じものではないということでした。
そして2026年現在、制度はさらに変わっています。この記事では2018年当時の実体験を残しつつ、2026年分のルールに合わせて整理し直します。
※税制は改正されるため、最終的な判定は勤務先・税務署・国税庁の最新資料で確認してください。この記事は2026年9月時点で確認した国税庁の情報をもとにしています。
先に結論|2026年は「136万円」と「160万円」が出てくる
まず、一番ややこしいところを先に整理します。
| 制度 | 2026年の主な条件 | 給与収入だけの場合の目安 |
|---|---|---|
| 源泉控除対象配偶者 | 本人の合計所得金額900万円以下、配偶者の合計所得金額95万円以下 | 配偶者の給与収入160万円以下 |
| 配偶者控除 | 本人の合計所得金額1,000万円以下、配偶者の合計所得金額62万円以下 | 配偶者の給与収入136万円以下 |
| 配偶者特別控除 | 本人の合計所得金額1,000万円以下、配偶者の合計所得金額62万円超133万円以下 | 配偶者の給与収入136万円超207万円以下 |
ここで大事なのは、「源泉控除対象配偶者=配偶者控除を受けられる配偶者」ではないということです。
源泉控除対象配偶者は、毎月の給与から所得税を源泉徴収するときの計算などで使う区分です。一方、配偶者控除・配偶者特別控除は、年末調整や確定申告で最終的な所得控除額を決める制度です。
だから、扶養控除等申告書の「源泉控除対象配偶者」の欄に妻の名前がなくても、それだけで配偶者控除・配偶者特別控除がゼロと決まるわけではありません。
2018年、扶養控除等申告書から妻の名前が消えていた
ここからは、この記事を書くきっかけになった当時の実体験です。
2018年、会社で仕事をしていると、机の上に「給与所得者の扶養控除等申告書」が置かれていました。

毎年見ていた書類なので、「妻と子どもの記載を確認して提出すればいい」と思っていました。
ところが、よく見ると――
妻の名前がない。

当時の私は「妻の名前がない=配偶者に関する控除が受けられないのでは?」と一瞬思いました。
でも調べてみると、そうではありませんでした。
我が家の場合、当時の夫婦それぞれの所得の組み合わせでは「源泉控除対象配偶者」の欄には該当しなかった一方で、配偶者特別控除の対象にはなっていました。
2018年当時の記事では、その結果として配偶者特別控除26万円に該当したと書いています。
この経験で初めて、私は「源泉控除対象配偶者」と「配偶者控除・配偶者特別控除」は別の判定だと理解しました。
源泉控除対象配偶者とは?2026年は給与収入160万円以下が一つの目安
国税庁の2026年分「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の説明では、源泉控除対象配偶者は、簡単にいうと次の条件を満たす配偶者です。
- 給与を受け取る本人の2026年中の合計所得金額の見積額が900万円以下
- 本人と生計を一にする配偶者である
- 配偶者の2026年中の合計所得金額の見積額が95万円以下
- 配偶者の所得が給与だけなら、給与収入160万円以下
つまり「160万円」という数字は、2026年の源泉控除対象配偶者を判断するときに出てくる数字です。
参考:国税庁|令和8年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
では「136万円」は何?配偶者控除の基準
一方、2026年分の配偶者控除では、配偶者の合計所得金額が62万円以下であることが要件の一つです。
配偶者の収入が給与だけなら、国税庁は給与収入136万円以下を目安として示しています。
さらに、控除を受ける本人の合計所得金額は1,000万円以下である必要があります。
一般の配偶者の場合、本人の所得に応じた配偶者控除額は次のとおりです。
| 本人の合計所得金額 | 配偶者控除額 |
|---|---|
| 900万円以下 | 38万円 |
| 900万円超950万円以下 | 26万円 |
| 950万円超1,000万円以下 | 13万円 |
| 1,000万円超 | 0円 |
参考:国税庁|配偶者控除
136万円を超えても、すぐに控除ゼロではない|配偶者特別控除
「配偶者の給与収入が136万円を超えたら、いきなり何も控除がなくなるの?」
ここも誤解しやすいところです。
本人の合計所得金額が1,000万円以下などの条件を満たしていれば、配偶者の合計所得金額が62万円超133万円以下の場合、配偶者特別控除の対象になる可能性があります。
給与収入だけなら、2026年分ではおおむね136万円超207万円以下の範囲です。
しかも、配偶者の合計所得金額が95万円以下なら、本人の所得区分に応じて38万円・26万円・13万円の控除が続きます。
つまり、2026年は「配偶者控除の136万円」と「源泉控除対象配偶者の160万円」が別々に存在するため、数字だけを見ると非常に分かりにくいわけです。
参考:国税庁|配偶者特別控除
「扶養控除」と「配偶者控除」は別物
私も2018年の記事では、妻について「扶養控除」という言葉をかなりラフに使っていました。
ただ、税法上は配偶者に使うのは「配偶者控除」または「配偶者特別控除」です。
「扶養控除」は、一定の要件を満たす子どもや親などの扶養親族について使う制度で、配偶者は対象から除かれています。
日常会話では「妻を扶養に入れている」と言うので混同しやすいのですが、税金の制度名としては分けて考えた方が分かりやすいです。
参考:国税庁|扶養控除
さらに注意|税金の扶養と社会保険の扶養も別
もう一つ混乱しやすいのが社会保険の扶養です。
配偶者控除・配偶者特別控除は所得税の制度ですが、健康保険の被扶養者認定は別の制度です。
健康保険では一般に年間収入130万円未満などが一つの基準になりますが、勤務先で社会保険の加入要件を満たす場合など、税金とは別の判定があります。
我が家でも、妻の年収が一時的に130万円を超えたときに健康保険の扶養調査を受けた経験があります。
→ 【実体験】妻の年収が130万円を一時的に超えたら扶養はどうなった?健康保険の扶養調査を7年後に検証
「税金で配偶者控除を受けられるか」と「健康保険の扶養に入れるか」は別に確認する。
ここはかなり重要だと思います。
2018年の我が家はなぜ妻の名前がなかったのか
改めて当時の話に戻ります。
2018年、私が受け取った扶養控除等申告書では「源泉控除対象配偶者」の欄に妻の名前がありませんでした。
でも、最終的には配偶者特別控除の対象でした。
つまり、
「源泉控除対象配偶者ではない」=「配偶者に関する控除が一切ない」ではなかった。
これが当時の記事で一番伝えたかったことです。
そして2026年現在も、考え方の基本は同じです。
書類の一つの欄だけを見て判断するのではなく、本人と配偶者それぞれの合計所得金額を確認し、配偶者控除または配偶者特別控除のどこに該当するかを見る必要があります。
2026年の年末調整では「配偶者控除等申告書」も確認
年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除を受ける場合は、勤務先を通じて「給与所得者の配偶者控除等申告書」を提出します。
扶養控除等申告書だけを見て「妻の名前がないから控除なし」と判断しないようにしましょう。
2018年当時に私が書いた、配偶者控除申告書の記入に関する記事はこちらです。
→ 副収入がある人は要注意!給与所得者の配偶者控除申告書の書き方
こちらも制度変更が大きいため、2026年版に順次更新していきます。
参考:国税庁|年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除の適用を受けるとき
よくある質問
源泉控除対象配偶者の欄に名前がないと、配偶者控除は受けられない?
いいえ。源泉控除対象配偶者と、年末調整で最終的に適用される配偶者控除・配偶者特別控除は判定が異なります。本人と配偶者の合計所得金額を確認する必要があります。
2026年は妻の年収160万円までなら配偶者控除?
「160万円」は主に源泉控除対象配偶者の給与収入の目安です。配偶者控除そのものは、配偶者の給与収入だけなら136万円以下が一つの基準です。136万円を超えても、条件を満たせば配偶者特別控除の対象になる可能性があります。
配偶者の年収が160万円を超えたら控除はゼロ?
すぐにゼロとは限りません。本人の所得などの条件を満たせば、2026年分は配偶者の給与収入が207万円以下まで配偶者特別控除の対象になる可能性があります。所得に応じて控除額は段階的に小さくなります。
税金の扶養と健康保険の扶養は同じ?
別制度です。税金で配偶者控除・配偶者特別控除を受けられるかどうかと、健康保険の被扶養者になれるかどうかは別々に判定します。
まとめ|「名前がない=控除なし」ではない
2018年、扶養控除等申告書から妻の名前が消えていて、私はかなり戸惑いました。
でも調べてみると、妻が「源泉控除対象配偶者」に該当しないことと、配偶者控除・配偶者特別控除を受けられるかどうかは別の話でした。
2026年は制度改正によって、さらに数字が増えています。
- 源泉控除対象配偶者:給与収入160万円以下が一つの目安
- 配偶者控除:給与収入136万円以下が一つの目安
- 配偶者特別控除:条件を満たせば給与収入207万円以下まで対象になる可能性
- 本人の所得によって控除額は変わる
- 社会保険の扶養は別制度
年収だけでなく「所得」で判定する制度なので、年末調整の時期には国税庁の最新資料と会社から配られた申告書を一緒に確認するのが確実です。
参考:国税庁「令和8年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」「配偶者控除」「配偶者特別控除」「扶養控除」「年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除の適用を受けるとき」。

