こんにちは、nobu2394.comです。
この記事を最初に書いたのは2019年5月14日。
当時、大きな話題になったのが、トヨタ自動車の豊田章男氏による「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入っている」という趣旨の発言でした。
私はそのニュースを見て、かなり強い危機感を持ちました。
そして当時の記事では、
- 日本の終身雇用はこれから崩れていく
- 転職が当たり前になる
- 日本もアメリカのような雇用社会に近づいていく
- 会社の給料だけに依存せず、副業や投資で収入源を増やした方がいい
といったことを書いています。
あれから7年以上。
2019年に44歳だった私は、2026年現在51歳になりました。
では、日本の終身雇用は本当に崩壊したのでしょうか。
51歳まで大企業の会社員を続けてきた私自身の感覚で言うと、答えは少し意外です。
この記事の結論
- 日本型雇用は確実に変化している
- 転職する正社員も転職希望者も増えている
- 「生え抜き社員」の割合も長期的には低下している
- ただし日本が一気にアメリカ型の雇用社会になったわけではない
- 大企業ほど生え抜き社員の割合が高い傾向は残っている
- 2025年の平均賃金・平均勤続年数も大企業ほど高い
- 人手不足と賃上げが続き、企業側が人材を確保する重要性も増している
- 私自身は2019年当時と同じく「少なくとも60歳までは大丈夫だろう」という安心感を今も持っている
- それでも会社だけに100%依存せず、投資という別の柱を持っておいてよかったと思っている
つまり、2019年の私の予想は、
半分当たり、半分外れた。
今回は、厚生労働省などの最新データも確認しながら、7年前の自分の記事を答え合わせしてみます。
- 2019年、私は「終身雇用はこれから崩れる」と考えていた
- 答え合わせ①|日本型雇用は確かに変化している
- 答え合わせ②|でも日本は思ったほど「アメリカ化」しなかった
- 答え合わせ③|大企業の正社員は今でも強いのか
- 人手不足になったことで、逆に「社員を辞めさせたくない」時代になった面もある
- 大企業では2026年も5%を超える賃上げが続いた
- 「60歳まで働く」どころか、65歳まで働ける環境が当たり前になってきた
- 2019年より、むしろ私の「会社員への安心感」は少し強くなったかもしれない
- 資産2.2億円になっても「給料は強い」と思う
- 学歴社会は本当になくなったのか
- 20代・30代に伝えたいのは、副業よりまず投資
- 2019年の予想を2026年に答え合わせするとこうなった
- まとめ|終身雇用は消えていない。でも会社だけに人生を預ける必要もない
- 参考にした公的資料・データ
2019年、私は「終身雇用はこれから崩れる」と考えていた
2019年当時の私は、大企業の正社員として働いていました。
正直に言えば、
「自分は大企業に入ったから、たぶん定年までは大丈夫だろう」
という安心感はかなりありました。
それでも、トヨタほどの企業のトップから「終身雇用を守るのは難しい」という趣旨の発言が出たことには驚きました。
当時の記事を読み返すと、私はかなり大胆な予想をしています。
終身雇用が崩れ、転職が増え、実力主義が強まり、日本もアメリカのような雇用社会へ近づいていくのではないか。
その結果、会社員も、
給料一本ではなく、副業や投資という別の収入源を持つ必要がある。
そんなことを書いていました。
では、本当にそうなったのでしょうか。
答え合わせ①|日本型雇用は確かに変化している
まず、2019年の予想が当たっていた部分から見ていきます。
厚生労働省の「令和7年版 労働経済の分析」では、日本の企業と労働者の関係について、明確に変化が起きていると分析しています。
例えば、正規雇用から転職した人の数は2013年から2024年にかけて増加しています。
さらに、正規雇用で働きながら「転職したい」と考えている人も、同じ期間に254万人増加しました。
転職市場そのものが大きくなっているのは間違いなさそうです。
もう一つ興味深いのが、厚生労働省がいう「生え抜き社員」です。
これは、新卒で採用されてから同じ会社で継続して働いている社員のこと。
この割合は2008年には約40%でしたが、2023年には約37%まで低下しています。
年齢と勤続年数に応じて賃金が上がる、いわゆる年功的な賃金カーブも、長期的には以前よりフラットになっています。
つまり、
「一度会社に入ったら、その会社でずっと働く」
という日本型雇用が、昔と全く同じ形で残っているわけではありません。
この部分については、2019年の私の予想はそれほど外れていなかったと思います。
答え合わせ②|でも日本は思ったほど「アメリカ化」しなかった
一方、私がかなり外したと思うのはこちらです。
2019年の私は、終身雇用の崩壊がもっと速く進み、日本もアメリカのように転職を繰り返す社会へ近づいていくのではないかと考えていました。
しかし7年以上経った今、私自身はそこまで大きな変化を感じていません。
厚生労働省の白書で紹介されている国際比較でも、日本の転職経験率は約60%。
米国の約90%、英国の約93%と比べると、まだかなり低い水準です。
もちろん調査方法の違いなどには注意が必要ですが、少なくとも、
「日本も完全に転職前提の社会になった」
とは言いにくいでしょう。
日本は良くも悪くも変化がゆっくりです。
2019年当時、私は「これから終身雇用が一気に崩れていくのではないか」と感じていました。
51歳になった2026年の今振り返ると、少なくとも私が想像していたほど急激には変わりませんでした。
答え合わせ③|大企業の正社員は今でも強いのか
ここは、今回調べていて特に興味深かったところです。
私は2019年当時も、
「大企業に正社員として入ったことの強さ」
をかなり感じていました。
そして正直に言えば、2026年の今もその感覚はあります。
厚生労働省の2025年の賃金構造基本統計調査を見ると、一般労働者の平均月額賃金は次のようになっています。
| 企業規模 | 平均月額賃金 | 平均勤続年数 |
|---|---|---|
| 大企業 | 38.51万円 | 14.1年 |
| 中企業 | 32.62万円 | 12.4年 |
| 小企業 | 30.56万円 | 11.5年 |
大企業だから絶対に安全、という意味ではありません。
業種や会社によって事情は大きく違います。
それでも平均値を見る限り、2025年現在でも、
大企業ほど賃金が高く、勤続年数も長い。
という構造は残っています。
さらに厚生労働省は、企業規模が大きくなるほど「生え抜き社員」の割合が高くなる傾向も指摘しています。
これは、私自身が会社員として感じてきたことともかなり一致します。
大企業の正社員という立場の価値は、2019年から2026年の7年間で消えてしまったどころか、
少なくとも私は、今もかなり大きいと感じています。
人手不足になったことで、逆に「社員を辞めさせたくない」時代になった面もある
2019年当時の私があまり想像していなかった変化もあります。
それが人手不足です。
厚生労働省によると、2026年8月の有効求人倍率は1.18倍。
正社員の有効求人倍率も1.00倍でした。
また、労働経済白書では、正社員等について人手不足感が強い状態が続いていると分析されています。
企業からすると、昔のように、
「代わりはいくらでもいる」
とは言いにくい時代になってきました。
優秀な人に辞められれば、次の人を採用するのも簡単ではありません。
もちろん会社によりますが、人手不足は結果的に、
今いる社員に長く働いてもらいたい。
という力を強めている面もあるのではないかと思います。
大企業では2026年も5%を超える賃上げが続いた
賃金についても、2019年当時とは空気がかなり変わりました。
経団連がまとめた2026年春季労使交渉の大手企業最終集計では、月例賃金の引き上げ率は5.37%。
5%台の賃上げは3年連続です。
引き上げ額は平均1万9,752円となり、現在の集計方法になった1976年以降で最高額を更新しました。
これはもちろん、大手企業の集計であって、日本の会社員全員の給料が5%以上増えたという意味ではありません。
それでも、2019年当時と比べると、
「会社員の給料はなかなか上がらない」
という空気からは少し変わってきたように感じます。
ちなみに株式市場でも、2026年10月2日の日経平均株価は68,309.46円でした。
株価上昇と雇用の安定を単純に結びつけることはできませんが、日本経済を取り巻く空気が2019年とはかなり違うことは確かです。
「60歳まで働く」どころか、65歳まで働ける環境が当たり前になってきた
もう一つ、2019年当時とは大きく違うのが高齢者雇用です。
厚生労働省の2025年の集計では、65歳までの雇用確保措置を実施済みの企業は99.9%。
さらに、65歳以上を定年としている企業と定年制を廃止した企業を合わせると34.9%まで増えています。
これは「終身雇用」と同じ意味ではありません。
再雇用になれば給与や役職が変わる会社も多いでしょう。
それでも、
「60歳になったら会社員人生は終わり」
という社会からは、むしろ離れているようにも見えます。
私は今51歳。
少なくとも60歳までは会社員として働けるだろうという感覚を持っています。
そして60歳を過ぎた後にどう働くのかについても、最近はかなり考えるようになりました。
→ 【51歳・資産2.2億円】それでもFIREしない理由|60歳からの働き方を考え始めた
2019年より、むしろ私の「会社員への安心感」は少し強くなったかもしれない
ここからは統計ではなく、私自身の感覚です。
2019年当時も私は、
「大企業に入っているので、おそらく定年までは大丈夫だろう」
と思っていました。
2026年現在も、その安心感はほとんど変わっていません。
むしろ、2019年当時に感じた、
「これから一気に終身雇用が崩れるのではないか」
という不安は少し薄れています。
私は海外で組織再編を経験するなど、「会社が未来永劫同じ姿で存在するわけではない」という現実も見てきました。
それでも日本で大企業の正社員として働くことについては、
「少なくとも自分が60歳になるまでは、今の会社が突然なくなる可能性はかなり低いだろう」
という感覚を持っています。
もちろん絶対ではありません。
会社が倒産する可能性もあります。
事業再編もあります。
自分自身が病気になる可能性もあります。
だから私は投資も続けていますし、このブログも再び育てようとしています。
会社以外にも少しずつ柱を持っておきたい、という考えは今も変わりません。
ただ、だからといって、
会社員として得られる安定した給与収入の価値を小さく見るつもりもありません。
資産2.2億円になっても「給料は強い」と思う
私は現在、総資産が約2.2億円あります。
それでも、毎月入ってくる給料にはかなり大きな安心感があります。
株が大きく下がっても給料は入ってくる。
生活費は給与で払える。
資産を慌てて売らなくてもいい。
場合によっては暴落時に追加投資することもできます。
私は自分のこれまでの資産形成を振り返って、
「入金力6:投資3:会社制度1」
くらいだったと考えています。
つまり今の資産を作った最大の原動力は、投資テクニックではありませんでした。
会社員として働いて、給料や賞与を受け取り続けたこと。
これが非常に大きかった。
詳しくはこちらで振り返っています。
→ 【51歳・資産2.2億円】資産形成で一番効いたのは投資ではなかった|私の感覚は「入金力6:投資3:会社制度1」
今回の記事では資産形成そのものを詳しく説明しません。
ただ、終身雇用を考えるうえでも、
安定した本業収入の価値は無視できない。
というのが51歳になった私の実感です。
学歴社会は本当になくなったのか
ここも2019年から私の考えがそれほど変わっていない部分です。
私は今でも、若い人に、
「勉強はしっかりやった方がいい」
と伝えたいと思っています。
もちろん、学歴だけで人生が決まる時代ではありません。
一流大学に入れば必ず一流企業へ入れるわけでもない。
大学へ行かなければ成功できないわけでもありません。
ただ、「学歴なんてもう全く関係ない」と言い切るのも違うと思っています。
厚生労働省の2025年賃金構造基本統計調査では、一般労働者の平均月額賃金は、
- 高校卒:29.72万円
- 大学卒:39.63万円
となっています。
これは大学の偏差値別の統計ではありませんし、学歴だけが賃金差を生んでいると断定できるデータでもありません。
それでも、少なくとも現在も教育歴と賃金にはかなり大きな差があります。
私自身、過去に会社の新卒採用リクルーターを担当した経験があります。
実際に企業側で学生を見て、評価していた経験についてはこちらの記事にまとめています。
→ 【企業側の実体験】リクルーター面談は選考?S〜D評価していた私が本音で解説
「いい大学へ行けば人生安泰」と言いたいわけではありません。
ただ、勉強して選択肢を増やし、安定した会社員収入を得られる可能性を高めるという王道ルートは、2026年の日本でもまだ消えていないと私は思っています。
20代・30代に伝えたいのは、副業よりまず投資
2019年の記事では、
給料+副業+投資。
この3本柱を作った方がいいと考えていました。
7年以上経った今、この考えも少し変わりました。
副業は簡単ではありません。
私自身、このブログを含めて副業で大成功しているわけではないので、
「みんな副業をやった方がいい」
と偉そうに言うつもりはありません。
本業をしながら副業で安定して利益を出すのは、やってみるとかなり大変です。
一方、投資は仕組み化できます。
例えば、自分で理解できる低コストの分散型インデックスファンドなどをNISAで毎月積み立てる。
一度仕組みを作れば、毎日何時間も作業をする必要はありません。
もちろん投資なので値下がりはあります。
元本保証でもありません。
それでも20代、30代の会社員に一つだけ伝えるなら、私は今なら、
「まず本業をしっかりやって、その給料の一部を長期投資へ回しておけばいい」
と言うと思います。
会社員という安定した土台を捨てる必要はありません。
会社員のメリットを使いながら、少しずつ会社以外にも自分の資産を作っておく。
それくらいが、日本の会社員にはちょうどいいのではないでしょうか。
2019年の予想を2026年に答え合わせするとこうなった
| 2019年に考えていたこと | 2026年の答え合わせ |
|---|---|
| 終身雇用は崩壊していく | 変化はしているが、一気に崩壊したとは感じない |
| 転職が増える | これは当たった。正社員の転職・転職希望者は増加 |
| 日本はアメリカ型へ近づく | 思ったほど進んでいない。日本の転職経験率は米英より低い |
| 大企業正社員の安定性は低下する | 私の実感では今もかなり強い |
| 副業が重要になる | 重要だが、誰でも簡単にできるものではなかった |
| 投資が重要になる | これは今も変わらない。むしろ重要性を強く感じる |
こうして並べてみると、2019年の自分が全部間違っていたわけではありません。
ただ、
「日本社会はもっと急速に変わる」
と考えていた点は外れました。
日本はやっぱり、良くも悪くも変化がゆっくりです。
まとめ|終身雇用は消えていない。でも会社だけに人生を預ける必要もない
2019年5月、豊田章男氏の「終身雇用を守るのは難しい」という趣旨の発言を聞いた私は、日本の会社員社会が大きく変わるのではないかと考えました。
あれから7年以上。
確かに転職は増えました。
生え抜き社員の割合も低下しています。
年功的な賃金制度も少しずつ変化しています。
でも一方で、大企業では今も長く働く社員が多く、賃金も比較的高い。
人手不足が続き、大手企業では高い賃上げも続いています。
65歳まで働ける仕組みも、ほぼ全ての企業で整備されています。
2019年の私が想像したほど、
「終身雇用が崩壊して、日本が一気にアメリカ型社会へ向かう」
という変化は起こりませんでした。
51歳になった今も私は、
大企業の正社員という立場はかなり強い。
と感じています。
そして、安定した給料が毎月入ることは、資産2.2億円になった今でも大きな安心材料です。
だから私は、若い人に会社を辞めろとは言いません。
むしろ本業を大切にした方がいいと思っています。
ただし、会社が絶対に守ってくれるとも思わない。
会社員として安定した給料を受け取りながら、投資を続け、自分自身の資産も作っておく。
会社を捨てるのではなく、会社だけに依存しない。
2019年の記事を書いてから7年以上経った今、これが私なりの答えです。
参考にした公的資料・データ
- 厚生労働省「令和7年版 労働経済の分析」
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」
- 厚生労働省「令和7年 高年齢者雇用状況等報告」
- 日本経済団体連合会「2026年春季労使交渉 大手企業業種別妥結結果 最終集計」
- 日経平均プロフィル「2026年10月2日日次サマリー」
※賃金・雇用制度・転職状況等は企業、業種、年齢、職種などによって大きく異なります。本記事は公的統計と筆者自身の会社員経験をもとに考察したもので、特定の就職・転職・投資判断を勧めるものではありません。
※この記事は2019年5月14日に公開した本人の記事を、2026年10月に当時の予想と現在の公的データ、51歳になった筆者自身の実感をもとに全面的にリライトしたものです。

