こんにちは、nobu2394.comです。
この記事を最初に書いたのは2019年3月。
当時の私は、会社員として人生で初めての確定申告に挑戦していました。
しかも、いきなりe-Taxです。
ふるさと納税、住宅ローン控除、株式投資、米国株の配当、外国税額控除。
今まで会社の年末調整しか経験したことがなかった私にとって、初めて見る言葉や画面ばかりでした。
それでも国税庁の説明やQ&Aを調べながら、一つずつ入力していき、何とか申告まで完了。
そのとき、
「初心者の自分が、どこで迷ったのかを残しておこう」
と思って書いたのがこの記事です。
それから約7年。
2026年になって当時の記事を読み返してみると、今でも通用する部分がある一方、制度やe-Taxの仕組みが変わった部分、そして当時の私の理解が不十分だった部分もありました。
今回は2019年当時の画面や実体験を残しながら、2026年の制度で5つの迷いポイントを答え合わせしてみます。
※この記事は私自身の2019年の確定申告体験をもとに、2026年時点の制度を確認して整理したものです。税務上の取扱いは個人の状況によって異なるため、実際の申告では国税庁・税務署・税理士等へご確認ください。
2019年、人生初のe-Taxがようやく完了
2019年2月から、何本かに分けて初めての確定申告について記事を書いていました。
当時は、
- 必要書類を集める
- 給与所得を入力する
- 株式の損益を入力する
- 配当所得を入力する
- 住宅ローン控除を入力する
- 外国税額控除を入力する
と、一つずつ手探りで進めていました。
こちらが当時のe-Taxの画面です。

画面上では申告の流れが表示されているのですが、初めてだったので、
「今、全体のどの辺まで来ているんだ?」
という状態でした。
それでも説明を読みながら進め、何とか提出まで完了しました。
驚いたのは「還付金54万円」という表示
申告内容を一通り入力して表示された金額を見て驚きました。

還付金、約54万円。
初めて見たときは、
「本当にこんなに戻ってくるの?」
と思いました。
ただし、ここは誤解しないように2026年の今、補足しておきます。
e-Taxを使えば54万円戻るという話ではありません。
私の場合は住宅ローン控除をはじめ、その年の所得や源泉徴収税額、各種控除などを反映した結果として、この金額が表示されました。
還付額は人によってまったく違います。
そして2019年当時、申告を進める中で私が特に迷ったのが次の5つでした。
迷いポイント① 年末調整済みでも給与所得を入力するの?
最初に迷ったのが給与所得です。
こちらが2019年当時の入力画面です。

私は会社員なので、前年末にすでに年末調整をしていました。
そのため、
「会社が税務署へ情報を出しているのだから、確定申告で給与をもう一度入力する必要はないのでは?」
と思ってしまいました。
しかし確定申告では、その年の所得全体をもとに税額を計算します。
そのため給与所得についても申告内容に反映させる必要があります。
2019年当時の私は、源泉徴収票を見ながら数字を入力していました。

2026年はマイナポータル連携でかなり便利になった
ここは2019年から大きく変わりました。
現在は条件を満たせば、勤務先から税務署へ提出された給与所得の源泉徴収票情報を、マイナポータル経由で取得して確定申告書へ自動入力することができます。
つまり、
2019年:源泉徴収票を見ながら手入力
から、
2026年:対応していればデータ連携で自動入力
へ大きく進化しています。
もちろん、自動入力された場合でも勤務先から交付された源泉徴収票と内容が一致しているか確認することは大切です。
迷いポイント② 配当所得を入力する場所が複数あって分からない
次に迷ったのが配当金でした。
当時のe-Tax画面を見ると、配当所得に関係しそうな項目が複数ありました。

2019年当時の記事では、
「どちらをクリックしても同じ画面に行くので、どっちでもいい」
という書き方をしていました。
実際、当時は最終的にこちらの画面へ進んでいました。

ただし、これは2019年当時のe-Tax画面の操作記録です。
2026年現在の確定申告書等作成コーナーは画面や入力方法が変わっています。
そのため、現在申告する人がこの記事の画面を見ながら同じ場所をクリックする必要はありません。
この記事では、
「2019年当時、初心者だった私はここで迷った」
という記録として残しておきます。
迷いポイント③ 総合課税と申告分離課税、どっちを選ぶ?
ここは今読み返して、特に修正したいところです。
2019年の記事では、
「総合課税と申告分離課税をそれぞれ選んで計算し、還付金が多い方を選べばいい」
という趣旨で書いていました。
当時の私は実際に両方を入力して比較し、申告分離課税を選択しました。
しかし2026年の今なら、こんな単純な説明はしません。
一般的な上場株式等の配当等では、一定の場合、
- 確定申告をしない
- 総合課税で申告する
- 申告分離課税で申告する
という選択肢があります。
そして、それぞれ税率や配当控除、株式の譲渡損失との損益通算などの取扱いが異なります。
例えば、申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得については、一定の上場株式等の譲渡損失と損益通算できる場合があります。
一方、総合課税では配当控除という論点があります。
ただし、外国法人から受ける配当は、日本の配当控除の対象になりません。
米国株の配当を考えるときには、ここも重要です。
つまり、
「還付金の表示額だけ比べれば必ず正解」
というほど単純ではありません。
所得の状況、配当の種類、譲渡損失の有無、各種控除への影響なども含めて判断する必要があります。
2019年の私は、そこまで理解できていませんでした。
迷いポイント④ 住宅ローン控除と認定住宅の税額控除を両方入れてしまった
次に迷ったのが住宅関係の控除です。
こちらが2019年当時の画面。

さらに注意書きもありました。

私は最初、
- 住宅借入金等特別控除
- 認定住宅新築等特別税額控除
の両方を入力してしまいました。
すると還付金の表示が100万円を超えました。
さすがに、
「これは何かおかしい」
と気付きました。
確認してみると、これらは同じ住宅について単純に両方使えるものではなく、選択適用の関係にあります。
2026年現在も、認定住宅等新築等特別税額控除と住宅借入金等特別控除については、適用関係を確認する必要があります。
この経験から学んだのは、
e-Taxが計算してくれるからといって、入力内容まで必ず正しいわけではない
ということです。
画面の案内に沿って数字を入れても、自分が対象となる制度を間違って選べば結果も変わります。
迷いポイント⑤ 外国税額控除が一番分からなかった
そして2019年に最も悩んだのが、米国株の外国税額控除でした。
こちらが当時の入力画面です。

当時の私は、
「米国株の配当で米国に取られた10%を取り戻す手続き」
くらいの感覚で理解していました。
実際に証券会社の書類を見ながら入力していました。

当時、書類には外国所得税として12,299円が記載されていました。
最初に自分で入力した結果、控除額は約7,000円。
そこで私は、
「米国株の譲渡益も調整国外所得金額に加えるのでは?」
と考え、配当金と株式譲渡益を合計して入力し直しました。
すると、

結果として、当時米国で源泉徴収されていた金額とほぼ同額が控除される計算になりました。
2019年の記事では、
「これで米国で取られた税金をぴったり取り戻せた!」
と書いていました。
2026年の答え合わせ|この考え方をそのまま真似してはいけない
ここは明確に補足しておきます。
外国税額控除には控除限度額があります。
その計算には「調整国外所得金額」という金額を使います。
この調整国外所得金額は、税法上の国外源泉所得などをもとに計算するもので、
「米国株から得た利益だから、配当と譲渡益を全部足せばいい」
と単純に判断できるものではありません。
外国株式の譲渡所得がどのように扱われるかは、取引内容や所得の源泉、租税条約なども含めて確認する必要があります。
そのため、2019年当時の私の数字や入力方法を、そのまま現在の確定申告で再現することはおすすめしません。
そしてもう一つ重要なのが、
外国税額控除を使えば、外国で源泉徴収された税金が必ず全額戻るわけではない
ということです。
外国税額控除は、外国で課された所得税に相当する税について、一定の控除限度額の範囲内で日本の所得税等から控除する制度です。
2019年の私の場合、結果として外国税額とほぼ同じ額が表示されました。
でも、
「外国税額控除=外国税が100%返ってくる制度」
ではありません。
この点は、7年前の私の記事から最も大きく修正したいところです。
外国税額控除については別記事でも詳しく答え合わせしました
米国株の配当、売却益、外国税額控除については、2018年の記事も2026年に全面的に見直しました。
【2026年版】米国株の税金を8年後に再確認|配当・売却益・外国税額控除と外貨MMF
また、外国税額控除に必要な書類や特定口座年間取引報告書については、こちらの記事で整理しています。
【2026年版】米国株の外国税額控除に必要な書類は?特定口座年間取引報告書と確定申告を整理
この2記事と今回の記事を合わせて読むと、2019年当時の私がどこで迷い、2026年にはどう理解しているのかが分かりやすいと思います。
2019年→2026年、e-Taxはかなり便利になった
2019年当時の私は、
- 源泉徴収票を見ながら給与を手入力
- 証券会社の書類を見ながら株式や配当を入力
- 外国税額控除の意味を調べながら入力
- 初めて見る画面を一つずつ確認
という状態でした。
2026年現在は、マイナンバーカードを利用したe-Taxとマイナポータル連携により、給与所得の源泉徴収票や各種控除証明書など、対応しているデータを取得して自動入力できる仕組みが広がっています。
すべてが自動になるわけではありませんが、2019年当時と比べればかなり便利になりました。
それでも、便利になったからこそ、
「自動で入った数字だから絶対正しい」
「画面に出てきた選択肢だから全部使える」
と考えないことも大切だと思います。
最終的には、自分がどの制度の対象なのかを理解する必要があります。
2019年に迷った5ポイントを2026年に答え合わせ
7年前の自分の理解を、2026年の視点でまとめるとこうなります。
- 年末調整済みなら給与所得を確定申告に反映しなくていい → ×
- 給与所得は必ず源泉徴収票を見ながら全部手入力する → ×(現在は条件を満たせばマイナポータル連携可能)
- 上場株式等の配当は総合課税と申告分離課税など選択肢がある → ○
- 総合課税と申告分離課税は還付額だけ比較すれば必ず判断できる → ×
- 住宅ローン控除と認定住宅等の税額控除は何でも両方入力できる → ×
- 外国税額控除を使えば外国税が必ず全額戻る → ×
- 調整国外所得金額は「外国株の利益を全部足す」と考えればいい → ×
こうして見ると、2019年の私は分からないなりによく頑張っていたと思います。
ただ、今読むと危ない理解もありました。
だからこそ、昔の記事を削除するのではなく、
「当時はこう考えていた。でも7年後に調べ直すとこうだった」
という形で残していく意味があると思っています。
まとめ|初めての確定申告で一番大切だったこと
2019年、私は初めてe-Taxで確定申告をしました。
給与所得、配当所得、株式の損益、住宅ローン控除、外国税額控除。
分からないことだらけでした。
それでも自分で調べ、実際に入力して申告したことで、税金についてかなり勉強することができました。
そして7年後の2026年に振り返って感じるのは、
「一度やって分かったつもりにならないこと」
の大切さです。
税制は変わります。
e-Taxの画面も変わります。
自分自身の理解が間違っていることもあります。
だからこそ、過去の経験は残しつつ、現在の制度でもう一度確認する。
このブログでは、これからもそんな答え合わせを続けていきたいと思います。
参考情報
この記事の2026年時点の制度確認では、以下の国税庁情報を参考にしました。
- 国税庁|No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度
- 国税庁|No.1240 居住者に係る外国税額控除
- 国税庁|調整国外所得金額とは
- 国税庁|認定住宅等新築等特別税額控除
- 国税庁|マイナポータル連携特設ページ
※税制、e-Tax、マイナポータル連携などの仕組みは今後変更される可能性があります。実際に申告する際は、国税庁や税務署などの最新情報をご確認ください。

