こんにちは、nobu2394.comです。
この記事を最初に書いたのは、2018年10月2日。
当時43歳だった私は、日本株の短期売買でかなり苦しい時期にいました。
日本株の売買に使っていた元手は、約300万円。
その資金が、目に見えて減っていく。
これが本当につらかったのを覚えています。
しかも当時は、日経平均が上昇している局面でした。
周りは儲かっているように見えるのに、自分は負けている。
そして、その直前には丸紅の空売りで、50万円を超える大きな損切りも経験しました。
今、51歳になった2026年の自分から振り返ると、この時期の私は、投資で最も危ない心理状態の一つに入っていたと思います。
「負けた分を早く取り返したい」
という状態です。
この記事で伝えたいこと
- 株で大きく負けた直後に「取り返そう」としてはいけない
- 勝てると思った瞬間ほど、投資額を大きくしない
- 損失が大きくなるほど、損切りは難しくなる
- 50万円負けても、次の取引で50万円取り返す必要はない
- 失敗経験は、将来「もっと儲かる」という誘惑から自分を守る防波堤になる
- 今の私は、資産形成の中心をインデックス投資に置いている
これは「個別株をやってはいけない」という記事ではありません。
私自身、今でも個別株や金・銀などを完全に否定しているわけではありません。
ただ、
資産形成の中心と、楽しみながら試す投資は分けた方がいい。
これは2018年に自分のお金で大きく負けたからこそ、今強く感じていることです。
- 2018年9月、日本株で勝てなくなっていた
- さらに丸紅で50万円超を損切りした
- 一番つらかったのは、やはり「金額」だった
- 失敗1|「負けた50万円を取り返したい」と考えた
- 失敗2|少し勝てたことで、投資金額を大きくした
- 失敗3|大きく負けるほど、損切りできなくなった
- 2018年の自分は、それでも投資を続けた
- 2026年、YouTubeを見ると今でも「もっと儲かる」という誘惑がある
- 2018年の大失敗が、今では「誘惑への防波堤」になっている
- 初心者に「失敗しろ」と言いたいわけではない
- 今なら「負けを一度忘れて、インデックスを中心に戻す」と言う
- 今は「コア」と「サテライト」を分けて考えている
- 『敗者のゲーム』を読んで、2018年の自分を思い出した
- 8年後の結論|大損したら「取り返す」のではなく、一度リセットする
2018年9月、日本株で勝てなくなっていた
まず、当時の状況から振り返ります。
2018年9月の日本株の評価損益は、楽天の取引での失敗などが響き、約15万円のマイナスになっていました。

さらに当時は、とにかく売買回数が多かった。
その数か月前の2018年3月には、わずか1か月で47回も売買し、確定損益は▲85,853円でした。
当時の取引記録も残っています。


問題は、単純に負けていたことだけではありません。
「これまでの負けを取り返したい」
という気持ちが、少しずつ強くなっていたことです。
さらに丸紅で50万円超を損切りした
そして大きな転機になったのが、丸紅の空売りでした。
自分の予想とは逆に株価が上がっていく中で、私は売りポジションを増やしてしまいました。
最終的には50万円を超える損切り。
その後、2026年に当時の取引履歴を集計し直すと、丸紅の一連の売買による最終損益は約60万円のマイナスになっていました。
丸紅の具体的な建玉や、なぜそこまでポジションが膨らんだのかについては、別の記事で詳しく検証しています。
今回の記事で考えたいのは、取引そのものより、
大きく負けた後、自分の頭の中で何が起きていたのか。
ということです。
一番つらかったのは、やはり「金額」だった
2018年当時、日本株の売買に使っていた元手は約300万円でした。
数千円や1万円負けるのと、50万円、60万円という単位で資金が減っていくのとでは、精神的な重さがまったく違います。
私は以前、1回の損切り額を、
「最大2万円程度」
と決めていました。
ところが、気付けばその何十倍もの損失になっている。
正直、震え上がるような感覚だったと思います。
自分のやり方が通用しないこともつらい。
上昇相場で自分だけ負けているように感じることもつらい。
でも一番は、
自分のお金が大きく減っていること。
これでした。

失敗1|「負けた50万円を取り返したい」と考えた
これが、一番大きな失敗だったと思います。
丸紅などで大きく負けた後、私の中には、
「50万円、60万円ぐらいを早く取り返したい」
という気持ちがかなりありました。
要するに、
一度ゼロに戻したかった。
ということです。
今なら、これは絶対にやってはいけない考え方だと思います。
相場から見れば、私が昨日50万円負けたことなど関係ありません。
昨日50万円負けたからといって、今日50万円を取り返せるチャンスが増えるわけでもありません。
それなのに、自分の頭の中だけでは、
「あと50万円」
「ここまで戻せばチャラ」
という基準ができてしまう。
すると本来の投資判断ではなく、
過去の損失を基準に、次の投資額を決め始めます。
これが危なかった。
50万円負けたからといって、次の取引で50万円取り返す必要はありません。
過去の損失と、次の投資判断は切り離す。
51歳の今なら、まずここを一番強く言います。
失敗2|少し勝てたことで、投資金額を大きくした
当時の私は「うねり取り」という売買方法を勉強していました。
そして少額ながら、4回ほど連続で勝つことができました。
頭では、まだ半信半疑だったと思います。
ところが気持ちの方は、
「これなら勝てるかもしれない」
とかなり自信を持ち始めていた。
さらに、過去の負けを取り返したい。
この二つが重なりました。
すると自然に、
「金額を上げれば、もっと早く取り返せる」
という方向へ行きます。
元記事でも私は、
「この調子なら金額を上げても勝てる」
と考えていたと書いています。
今振り返ると、まさに危険信号でした。
売買方法の再現性を確認する前に、金額だけ大きくしてしまったからです。
資金管理については、ブログを始めた2018年1月にも自分なりのルールを作っていました。
ところが実際には、その数か月後に自分でそのルールを破っています。
失敗3|大きく負けるほど、損切りできなくなった
三つ目は、損切りです。
私はもともと、損切りそのものを否定していたわけではありません。
むしろ以前は、1回2万円程度までと、自分なりの損切りルールを作っていました。
ところが損失額が大きくなりすぎると、話が変わりました。
50万円。
60万円。
その金額を確定させるのが怖くなる。
損失を確定した瞬間に、本当に負けたことになるように感じた。
今考えると、そんな感覚だったと思います。
しかも丸紅については、心のどこかで、
「もうすぐ下がるはず」
「さすがにそろそろ下がるだろう」
と思い続けていました。
頭のどこかでは、判断を間違えていると分かっていた。
でも、心の底では自分の予想が正しいと思いたかった。
その結果、損切りではなく、新しいポジションを追加して何とかしようとしてしまいました。
含み損を減らしたい。
確定損を小さく見せたい。
そう考えれば考えるほど、余力は減っていきました。
2018年の自分は、それでも投資を続けた
ここも、8年後に読み返して面白いところです。
これだけ負けたにもかかわらず、2018年10月2日の私は、
「これからも淡々と取引を続けていく」
と書いています。
51歳の今の自分が43歳の自分に、
「もう短期売買はやめてインデックス投資だけにしろ」
と言ったところで、おそらく当時の私は聞かなかったと思います。
本を読んでも、誰かに教えてもらっても、
「でも自分ならできるかもしれない」
と思っていたからです。
だから、小さい金額で続けながら、自分で経験すること自体は悪くなかったとも思っています。
もちろん、50万円、60万円も失う必要はありません。
できるなら、小さい金額で失敗した方がいい。
でも私の場合は、ここまで自分で経験しなければ、投資スタイルを大きく変えられなかったのだと思います。
2026年、YouTubeを見ると今でも「もっと儲かる」という誘惑がある
そして、ここが8年後の今、一番書いておきたいところです。
2026年現在、YouTubeなどを見ていると、投資に関するさまざまな広告や情報が流れてきます。
私自身、投資に興味があるからでしょう。
例えば、
- 「インデックスだけでは資産が増えるのが遅い」
- 「個別株を勉強すれば、もっと高いリターンを狙える」
- 「この売買手法なら大きな利益を狙える」
- 「今、この資産を買わないと乗り遅れる」
というような内容を目にすることがあります。
もちろん、すべてが間違っていると言いたいわけではありません。
個別株で長期的に勝てる人もいるでしょう。
優れた売買技術を持つ人もいると思います。
ただ、問題は、
「自分にも同じことが再現できるのか」
ということです。
2018年の自分なら、こういう広告を見るたびに、
「もしかしたら、こっちの方が儲かるのでは?」
と思ったはずです。
インデックス投資をしていたとしても、
「もっと早く増やしたい」
「年率数%では物足りない」
「この方法なら自分も勝てるかもしれない」
と考えて、また別の投資方法へ資金を移していたかもしれません。
2018年の大失敗が、今では「誘惑への防波堤」になっている
では、なぜ51歳の今は、そう簡単に資産形成の中心を変えないのか。
理由の一つは明確です。
実際に自分のお金で失敗した経験があるから。
です。
私は2018年に、
- 短期売買を繰り返した
- 勝てると思って投資額を増やした
- 信用取引を使った
- 空売りをした
- 損を取り返そうとした
- 損切りを先延ばしにした
という経験をしています。
その結果、本当に大きく負けました。
だから今、
「もっと儲かる方法があります」
という情報を見ても、すぐには飛びつかない。
頭の中で、2018年の自分が出てきます。
「それ、本当に再現できるのか?」
「また早く増やそうとしていないか?」
「また自分だけは勝てると思っていないか?」
と。
私にとって2018年の失敗は、今では投資の防波堤になっています。
初心者に「失敗しろ」と言いたいわけではない
ここは誤解してほしくありません。
私は、
「投資初心者は一度大損した方がいい」
と言っているわけではありません。
できれば失敗しない方がいい。
失敗するとしても、小さい金額の方がいい。
私のように、元手300万円に対して50万円、60万円という単位で負ける必要はありません。
ただ、人間は不思議なもので、
他人の失敗談を読んでも、
「自分なら大丈夫」
と思ってしまうことがあります。
だからもし個別株や短期売買をやってみたいなら、
資産形成の中心とは分けて、小さい金額でやる。
今の私はこれが大切だと思っています。
今なら「負けを一度忘れて、インデックスを中心に戻す」と言う
もし今、投資を始めたばかりの人から、
「個別株で50万円負けました。早く取り返したいです」
と相談されたら、私はこう言うと思います。
その50万円は、一度忘れた方がいい。
次の投資で取り返そうとしない。
個別株を完全にやめる必要はない。
やるなら小さい金額でいい。
そして資産形成の中心は、少しずつインデックス投資へ移した方がいい。
2026年の今、もし自分がゼロから始めるなら、私はオール・カントリーなどの全世界株式を中心に考えます。
これは米国の成長を信じなくなったからではありません。
長期間続けやすく、広く分散し、自分で勝つ銘柄を当て続ける必要がない方法を、今は重視しているからです。
43歳の自分が、なぜ長期投資の投資先として楽天VTI・楽天VYMを選んだのかはこちらで振り返っています。
今は「コア」と「サテライト」を分けて考えている
だからといって、51歳の今、インデックス以外を一切やっていないわけではありません。
金や銀、スイスフランなど、株式以外への分散も考えています。
個別株に興味がなくなったわけでもありません。
ただし、2018年とは決定的に違います。
資産形成の中心と、試してみたい投資を分けています。
コアはインデックス。
現在は米国株インデックスが中心。
今後、新しく入れるお金については、全世界株式への分散も考えています。
一方、金・銀・通貨・個別株などはサテライト。
もし期待どおりにならなくても、資産形成全体を壊さない範囲でやる。
2018年の私は、この区別が十分できていませんでした。
だから一つの売買の失敗が、日本株に使っていた資金全体へ大きなダメージになりました。
現在の投資方針全体についてはこちらでまとめています。
『敗者のゲーム』を読んで、2018年の自分を思い出した
2026年になって、私はチャールズ・エリスの『敗者のゲーム』を読みました。
この本を読んでインデックス投資を始めたわけではありません。
順番は逆です。
2018年から、自分のお金で短期売買、信用取引、うねり取り、個別株などを経験した。
その結果として、インデックス投資を中心にするようになった。
その後に『敗者のゲーム』を読んだので、私にとっては、
「8年間の自分の投資を答え合わせする本」
になりました。
特に感じたのは、
市場に勝つ方法を探し続けるより、自分から負けにいく行動を減らす。
という考え方です。
8年後の結論|大損したら「取り返す」のではなく、一度リセットする
2018年10月。
43歳だった私は、日本株で大きく負け、かなり苦しんでいました。
そしてその原因を、自分なりに三つ書き残しました。
- 過去の負けを取り戻そうとした
- 自分の資金力を超えるポジションを持った
- 損切りをしたくない気持ちが強すぎた
8年以上経った今読み返しても、この三つはそのまま重要だと思います。
でも、51歳になった今なら、一つ付け加えます。
大きく負けた直後ほど、次の勝負を大きくしない。
50万円負けたから、50万円取り返す必要はありません。
いったん過去の損失を切り離す。
資産形成を小さいところから再スタートする。
そして、YouTubeやSNSなどで、
「もっと早く増やせる」
「もっと高いリターンを狙える」
という情報に出会ったときこそ、
「それは本当に自分に再現できるのか?」
と考える。
2018年の私は、それができませんでした。
でも、その失敗があったからこそ、51歳になった今は簡単には資産形成の軸を動かさなくなりました。
あの大敗をしたこと自体は、決してうれしい経験ではありません。
避けられるなら、避けた方がいい。
ただ、私にとっては、
あの苦しい時期が、今の投資スタイルを守る防波堤になっている。
これは間違いないと思っています。
※この記事は私自身の投資経験を振り返ったものです。特定の銘柄、金融商品、投資手法を推奨するものではありません。投資には元本割れの可能性があります。

