今の日経平均のもたつきの原因として、円高があります。資源の少ない国である日本は、原料を輸入し、国内で付加価値をつけた製品などに変化させ、それを国内、そして国外に売ることで発展してきた国です。
代表的な輸出産業は自動車
典型的な例は自動車産業でしょうか、もちろんすべての車を日本国内で作っているわけではなく、今や海外で作っている割合の方が多いのも事実です。海外で生産する目的は為替の影響や関税の影響を回避することと、現地での雇用創出などでしょうか。
しかし海外で必要な分をすべて海外で作ればいいわけではありません、利益的にはそれが一番儲かるはずですが、できない理由があります。それは国内での雇用維持。です。
人口が減少しているとはいえ、日本には7000万人ほどの労働人口がいると言われています。彼らの雇用を確保しなければ、町中に失業者が溢れ、治安も経済も悪くなるでしょう。
なぜ円高になると株価が下がる??
ここで基本的なというか、素朴な疑問を考えてみようと思います。
円高というのは、文字通り円が高い状態。つまり円の価値が上がっているということです。わかりやすく言うと、1ドル=100円を基準としたとき、1ドル=50円になると円高、1ドル=200円になると円安です。100円の時と比べて半分の50円で1ドルと交換できるのですから、まさに円の価値が倍になった訳です。
日本の株価と為替の関係は特別??
一般的な感覚で言うと、自国の通貨の価値が上がっている訳ですから、その国にとってはいいこと。=株価は上がるはずです。でも今ニュースなどで言われているのは逆で、円高の影響で株価は冴えない。とかの言葉をよく聞きます。
どういうことなんでしょうか??
円高で損をする人は??
ここで、円高になると嬉しくない人たちを考えてみましょう。円高になっていやなのは、例えば今あなたが100ドル持っていたとして、その100ドルを円に換えたいとします。
想像してみましょう、1年前は1ドル=100円だったものが、今は1ドル=50円。。。 両換えします??いやですよね??
1年前なら100ドルを10000円と交換できたのに今は5000円にしかならないんですから。
円高で損をする会社は??
円高で損をするのはドルを持っていて、そのドルを日本円に両換したい人というのはもうわかりましたね。そういう人は誰かというと、ズバリ日本の会社で且つアメリカを始めとする海外で仕事をしている会社、つまり最初に出てきた、自動車産業に代表される輸出産業の会社です。
じゃあ輸入産業は嬉しい??
その通りです、外国から何かを輸入する場合は今までは10000円出して100ドルのものを買っていたものが、5000円で同じものが買える訳ですから、明らかにお得です。
つまり為替がどちらに変化しても嬉しい会社もあれば嬉しくない会社があるわけです。当然といえば当然です。
ではなぜ円高で株価は下がる??
最初の質問に戻りますが、これには日本の株価を構成している会社の構成に秘密があります。先ほどから漠然と株価株価と言っていますが、この株価って言うのは一般的に日経平均(日経225)のことです。この225というのは225の会社のことで、225の会社の株価を平均したものが普段我々がみている株価なんです。決して4000社とも言われるすべての上場会社の平均ではないんですね。
225社には代表的な輸出産業が多い
つまり、日経225には、最初に書いた自動車産業を始めとする輸出産業が多いんです。
今後もし日経平均を構成する銘柄に変化が出てきて、輸入産業の割合が増えてくれば、今とは逆の株価の動きになるのかもしれませんね。
さあ、今日はその円高もはねのけて日経は反発しました。調整からの反撃と見る向きもあります。
ピンチをチャンスに買えるため、少しインしました。詳細は明日にでも。
では。
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